[ザ・カー] | 力道の映画ブログ&小説・シナリオ

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エリオット・シルヴァー・スタイン監督。デニス・シュラック、マイケル・バトラー原案・脚本。レーン・ストレート脚本。ジェラルド・ハーシュフェルド撮影。アルバート・ウィトロックSFX。レナード・ローゼンマン音楽。77年、アメリカ映画。

スカパー、スターチャンネル無料放送にて鑑賞。今回、無料放送でかなり貴重な作品を録画出来たが、これもその一本。非常に懐かしい気分で観直したが、案外面白い!車が人を襲う[激突]型のサスペンスと、運転手が不在で悪魔の仕業とするホラーの要素を盛り込み、後の[クリスティーン]等の自動車ホラーの原点となった映画だ。主役は70年代のアクション映画の顔でもあるジェームズ・ブローリン。車の特撮に関してはチープさは否めないが、この時代としては頑張っている。フロントガラスにオレンジの色を付けて、そこから撮影することで車側の視点を作り出し、スリリング感を出していた。

西部はサンタイネスという小さな町の郊外で、車(カー)がアベックやヒッチハイカーをひき殺した。連絡をうけた保安官ウェイド(ジェームズ・ブローリン)は、子供を恋人ローレン(キャスリーン・ロイド)が教師をしている学校に送ると、現場にむ向かう。目撃者エイモス(R・G・アームストロング)は運転者はいないという。彼は夫人に暴力的で暑長のエヴ(ジョン・マーレイ)はかつての恋人だった夫人を思いやるが、エイモスを車(カー)が襲い巻き込まれ死亡する。翌日、子供達のいる町の広場へ車(カー)が襲ってきた。ローレンは車(カー)をののしる。警官達の射つ弾丸にもびくともしない車(カー)をウェイドはバイクで追うが、彼は負傷した。彼が病院にいる間にローレンも車(カー)に襲われ…。

黒いロールスロイスのようなカーなのだが、実写っSFX双方が使用されている。その特撮部分がいかにもミニチュアに見えるのは残念。設定としては墓は神聖なものであるから入れないとかいかにも西洋的は発想が面白い。車に悪魔が取り憑くというアイディアは独創的なだけに作品内で掘り下げた方がリアルなのだが、不条理のままでむしろサスペンス映画として見せることに終始している。まぁこうしたチープさがいかにも70年代という時代を感じさせ、それはそれで楽しめる。

DVDはレンタルにあります。

エリオット・シルヴァー・スタイン。[キャット・バルー]等。