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初回の記事を受けまして、中学受験の算数の典型問題の解説をしていきます。はじめは『整数の性質』についてになります。この単元は難関校では好んで毎年出題されている必須単元となります。ですから、今の時期から典型問題をしっかりと定着さておき、過去問演習に備えることが大切になります。その上、入試ではこの整数の性質=数論問題が合否を分ける場合もあり軽視の出来ない単元になります。今回は、サピックスなどでは2学期のテキストに掲載されている『連続数の和についての問題』についてです。−(マイナス)の考え方を用いた方が理解するのが容易ですので、今回はその方法で解説していきます。難関校で出題された場合、経験していないと答えが出せない問題です。しかし、合格する受験生はマスターしています。
問題は私が日頃より用いている典型問題のプリントからの抜粋になります。例題部分だけになりますので、定着をさせるための類題部分の掲載はしておりません。ですから、これから掲載する問題だけを解けたとしても完璧とは言えないことをはじめに断っておきます。
前回の記事はこちらより ⇒ §1-3 整数の性質 約数の個数②
はじめに(簡単に自己紹介)
はじめましての方は閲覧ありがとうございます。中学入試理系の達人と申します。中学受験と銘打っておりますが、高校受験、大学受験(医学部)にも最難関校への指導実績が御座います。家庭教師として独立する前は大手進学塾にて、20年以上の指導経験が御座います。元大手進学塾では、基幹校舎や教務部などに在籍しており、志望校別コースの科目責任者も務めておりました。テキスト作成や小テスト作成、志望校別模試作成、過去問オリジナル解説などの作成も行っており、慣れております。
今回のテーマ §1-4 整数の性質 連続数についての問題
例題
例題解説とコメント
以下、各問題に対して注意点やコメントを述べていきます。
例題1
今回の連続数の和の問題は、この記事のための書下ろしの問題になります。1学期に扱うプリントには掲載されていません。通常は2学期もしくは、入試直前に扱うような内容になります。
まず、連続数の和に関しての知識としては、例にもあげているように奇数で割り切れることが条件になります。つまり、素因数分解を行った上で、奇数の約数の個数分だけ調べていけば良いということになります。しかし、奇数の約数である1については連続数ではないので不成立になることに注意をして下さい。つまり、まとめると、以下のことが言えます。
連続数の個数=奇数の約数の個数-1
このことを念頭に置いて問題を解いていくようにして下さい。
例のように、奇数で割ることによって、連続数のまん中の数を求めることが出来ます。3、5、15のときはスムーズに求めることが出来るでしょう。
問題はここからになります。67のときはまん中の数が30であることに対して、両端の数は33個になります。このような場合は、0以下の数まで計算してしまうのです。つまり、67のときのまん中の数の30より33小さい数なので-3ということがわかります。そして、並べていくと-3は+3と打ち消されて4からの連続数の和になるというわけです。-が出てくるときは連続数の和が偶数個になります。これですべてを漏れなく調べることが可能になります。あとは同様にして、201、335、1005についても同様の操作をすればよいわけです。
例題2
こちらの問題の方が簡単かもしれません。この問題は2023年度の駒場東邦中の大問3の問題になります。この年は易しい年であったため、問題を引用してきました。手順は例題1と全く同じになります。ただし、1~70という範囲の中で求めなくてはいけないことにさえ注意していればそれほど難しくありません。コメントとしては例題1のときと同じなりますので割愛致します。
最後に、この連載では入試の典型問題とその解法を紹介していくものになります。引用は私が普段使用しているプリントの例題部分からのものですがここで紹介する問題を解けるようにしただけでは難関校には合格することは困難という理由から公開をすることにしました。全てを公開することはありません。何故なら、定着をさせるための類題部分はカットしてあるからです。
基本的に時間のある時に更新しますが、受験生のためにも早く公開できるように努めます。公開単元は以下の通りになります。
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次回更新予定日 ☞ §1-5 整数の性質:剰余の問題
★著者紹介★
性別は男。あらゆる受験の精通するプロ家庭教師(算数・数学・理科)。大手進学塾時代は高い合格率を残しておりその合格率は85%を超える高い合格率を残してきた。合格率が全校舎1位になることもあり、講師アンケートにおいても1位を獲得するなど高い評価を得る。その傍らで、志望校別コースの算数科目責任者を歴任し、テキスト作成や模試作成なども行っていた。算数・理科において高い指導力を持っている。
家庭教師においては90%以上の高い志望校合格率を誇り、どこの学校にも対応出来る講師。難関校入試に特に強く筑駒、開成、麻布、駒東、聖光、栄光、桜蔭、女子学院、雙葉、フェリスなどに関しては極めて高い成績を残している。勿論、それ以外の学校の対策も万全に行う自信と経験を持っている。
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