写真はタピをプロのカメラマンが接写してくださったもの

 

 

 

 今日は

 通っていた学校の卒業制作で処女作の

アクセントラグを取り返しに実家に行った

(弟から今日なら昼も家にいるからと連絡がきた)

 

アクセントラグは先生たちに認められて

建築家の内井昭三さんから残ってもっと勉強しなさいとお声がけまでしていただいたのに

私は地方から東京に出てお金の使い方も知らないバカ娘のように

紆余曲折していたし、年子の弟も法律を学んでいた

出来の悪い子も「これ以上親に迷惑はかけられない」と思いお断りしたという

テキスタイルへの思いにまつわる経緯があり

 

この間から実家にあるはずの処女作を欲しいと弟に頼んでいたのでした

 

 

 弟に会ったのは12月の法事の時だったが

その時家を建て直すという話が出ていた

家はそれが聞こえているらしく

老醜をさらし始めて、全体にぐったりしていました

それだけではなく昨年床下浸水したからという事もあるかもしれません

玄関入り口の段になっている部分が欠けたままになっていたし

 

 仏間もその隣の引き戸から入る子供部屋も物置になっていて

からくりの引き出しのある船箪笥や桐ダンス達などがすべて死にかけて金具は錆びはじめていた

 船箪笥は祖母が私にと言い後日引き取りに来た時

弟の家族から強く反対意見が出て諦めたのに

使わないなら、私に渡してくれればいいのになどと今さら思っても

今の我が家では糸入れになるだけだったし、家族も趣味が違う

 

 後の探し場所の指示は

仏間の押し入れ

廊下の物入れ

玄関の物入れ

裏の倉庫で

倉庫には屏風が束になって重なって倒れていたが

肝心のアクセントラグの姿はどこにも見えなかった

 

 

捨てられたかも・・・と思ったけれど

 

 

掛け軸も屏風さえも見向きもしない弟は(傷心中)

やはりメジロを追いかけていた

田舎の男の子が大きくなっただけなのだった

・・・・・・などと悪く言ってはいけないね

 

 

探しておいてねと言い置いて

祖父母との思い出に別れを告げた

 

 

きっと、出て来て欲しいけれど

捨てたかなぁ

弟の子供の誰かが気に入って使っていたら

素敵だけれど…ね

無論さしあげますよ

(時々貸してもらうけど)