「ママさんになるつもりなんてないもん」
と言い始めた次女
やっぱりなー
「だけど」
だけど?
なんか言い分があるんかい
そこから次女はお得意の話術で論理的に筋道立てて
一から十までキレイにもっともらしいことを並べた
次女は私のツボを掴んでる
どう言えば私が理解して納得するかがわかってる
そしてまんまとその罠にはまって
言いくるめられる寸前の私
あっぶねー
要するに
これはこれで社会勉強的な感じで
学ぶことがたくさんある的なことを熱弁してた
本人的には楽しいらしい
「ほら!ウチってさ、マイペースじゃん?」
「相手に合わせることを知らなかったけど、最近は合わせられるようになった!」
「凄くない?
」
![目](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/242.gif)
あっそー
そりゃー良かったね
まぁ
捉え方の問題にはなるけれど
傍から見てるのと実際やってみるのとでは
確かに違うとは思うし
どんな仕事も奥が深いとも思う
だけどさ
人間は太陽と共に起きて太陽が沈むと同時に寝るって
決まってんだよ
変な時間に仕事して体調崩さないか心配だし
帰りに変な人に襲われないか心配だし
親の私からしたら生きた心地がしないんですけど
てことで
勉強嫌いの次女に
お水の花道の極意を教えてしんぜよう
「あのさ」
「相槌打つだけならスグに飽きられるらしいよ」
「どんな年齢層の人とも会話が成り立つように、新聞読んだりニュース見たりして世の中のありとあらゆることにアンテナはって、自分の引き出しを増やさないとダメなんだって」
「要するに、頭脳プレー」
「頭が良くないと難しいみたいよ」
「なんてったってそれが『ビジネス』なんだって」
あー良かった
むかし『夜の蝶』としてママさんまで任されていた
かえでママとももかママ
夜の世界は実力社会
客は金
いわゆるマネーゲーム
ただ隣に座って笑ってりゃーいいってもんじゃない
如何に金を落としてってくれるか
相当頭を働かせてたって言ってた
あの二人から以前聞かされてたことが
まさかのこんな場面で役に立つとは………
「うち最近ねぇ、よくニュース見たりしてるよ
」
![目](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/242.gif)
えっ?
めっちゃ無邪気な次女
半分脅しのつもりで言ったけど効果なかったか………
次女はこうやってヌルヌルしてる感じなのに
結局のところ私の言うことなど聞く気がないのは
長女と一緒
なんなんだよ
どいつもこいつも………
別にアドバイスしたつもりも認めたつもりも
一切ないのにさー
あーそうですか
そういうことなんですか
へーーーーー
ならば
「じゃあさ」
「通勤するの大変だろうから、お店の近くにアパートでも借りたらいいんじゃない?」