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ちょりんぴーです。

 

初めて 大野くんのお誕生日企画に参加いたしました。

けいなさん、はなさん

このような機会を与えてくださったことに感謝いたします。ありがとうございます。

 

 

自分がお話を描くとき、ドラマのような情景ではなく、ステージ上で嵐メンたちが演じているイメージで描いていたりします。

それこそ場面転換まで想像しています。

 

そんな感じで観ていただけたら嬉しいです。

 

 

 

架空の 妓楼  青嵐堂 が舞台です。

 

 

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贋作・鶴の恩返し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初めて舞う智を見たとき、

 

『あぁ、きれいだなぁ。』

 

 

と思った。

 

飼い慣らされていない野生の鳥の気高さと美しさを感じた。

 

 

 

智は組織に縛られることを極端に嫌い いつも自由でいることを望んでいたから、その野生の勘でもって 自身のお披露目が近いことをキャッチしては、 なんとかしてソレを避けるように立ち回っていた。

 

妓楼と言っても 皆が皆 客と寝るわけではない。

春を売る者もいれば、歌や舞を売る者もいる。

囲碁や将棋など、ゲームを得意とする者は 対局相手としてその腕を売ったりするのだ。

 

和也は 囲碁を得意とし、その腕を売っていた。

負け知らずの和也は、時に 自身の加虐性をそそる肢体を賭けて勝負したりすることもあった。

『そう簡単に負けたりしないよ。稼げる金は稼がなくちゃ。』

などど嘯くのが常であった。

 

 

 

 

 

 

ある日のこと。。。

 

『かず。。。仮病使ったり顔に痣を描いたりして逃げまわってたけど、もう逃げらんないみたい。オレもこの青嵐堂の一員として仕事しなくちゃいけなくなった。』

 

 

どうやら楼主に呼ばれた智が、とうとう初仕事を言いつけられたらしい。

 

眉尻を下げて項垂れる智は何とも情けない。

ってか、今まで働かずにこれたとは 楼主は智に甘すぎる。

 

 

『あなた、今まで死に物狂いで舞や歌の練習してたじゃない?何のための練習なん?』

 

『それは。。。極めるため?』

…だってよぉ、 別に誰かに見せたいとも思ってねえし…

 

そう きまり悪そうに口を尖らせた。

 

 

 

初舞台で 智は、歌と舞で客を大いに喜ばせた。

 

智の舞は 優雅さの中にも鋭さがあり、最上大業物を思わせる風情があった。歌声は流れる清水のごとく、時に静かに揺らぎ 時に激しく響いた。

 

楼主の読みの通り、智は青嵐堂でも1、2を争う売れっ子となった。しかし…なのか、だから なのか、売れれば売れるほど  その値をつり上げるために 智の行動は制限されていった。
 

‟見世棚にも滅多に並ばぬ出し惜しみ。さぞ 一顧傾城の美しさであろうよ。”

 

‟しかも評判に違わぬ 出来映えと 太客がこぞって常連となったとか。”

 

ひいては、

 

‟箱いっぱいの銀を積まねば智の舞は見れぬらしいぞ”

 

噂が噂を呼び、そんなこんなで名は京中に広まった。

 

 

 

 忙しい青嵐堂の仲間も変わらず仲良くしてくれた。

 

『あんなに嫌がっていたのに、智くん 観念して仕事に専念することにしたんだね。』

 

『 歌と舞で大ちゃんの右に出る者はさすがに居ないよ~。

にのちゃんも案外歌がうまくてさぁ、時々大ちゃんと 鼻歌かな?歌ってるよね。 露台に居るとさ、夕方に声が漏れてくるの。。。あれいいよね。なんか めっちゃキュンとするんだよねぇ。』

『へぇ。仲いいなぁ。』

 

『俺たちみんな仲良いじゃん。またみんなで飲もうよ。』

 

『だな。』

 

 

何もかもが順風満帆かと思われた。

 

 

 

 

数年が経った。

 

智の舞は 洗練され、触れればその指先が切れそうなくらい舞台の空気は張り詰めた 。それはまるで揺らぎのない青い炎のようだった。

 

しかし 舞の極みに近づけば近づくほど、その顔からはだんだんと笑みが消えていき、遂には表情までもが消えようとしていた。

 

占いを生業とする雅紀は智の顔相に不穏な影を読み取っていた。

読み取ってはいたが、仕事を終えた智は フラフラした足取りで早々に部屋へ戻ってしまうから、じっくり話を聞くこともできない。

 

とは言え 仕方なし と放っておくことも 優しい雅紀には到底できない。

 

迷ったあげく、 いつも懇意にしている翔に相談をすることにした。

 

翔の専門は詩吟や問答なのだが、なかなかの博識で、雅紀にとってはおばあちゃんの知恵袋的存在でもある。

 

『いや、あれだけ声が出て動けるんだから(なんなら俺より動けてるし汗)、体が病気ってことはないだろう。だけど 雅紀の見立ては当たるから無視もできないな…と すると。。。』

―― あるいは 気鬱の病い…か

 

雅紀の頭の中で、自分の身立てと翔の言葉がカチリと重なった。

『お、おれ、大ちゃんと話してくる!』

占い師の仕事は 悩みを聞き思いを受け止め 方向を指し示す心理カウンセラーの役割も大きい。

 

駆けだそうとする雅紀を翔が軽く誡めた。

『雅紀 ちょっと待って。だって智くんは…』

 

 

オレの部屋を絶対に覗かないでよ。 

 

 

それは 青嵐堂で仕事をすると決めた智から、皆に出された約束…契約と言ってもいいだろう。

 

 

『でも、このまんまじゃやっぱダメな気がする。このまんまじゃ いつか大ちゃんは心までがノッペラボウになっちゃうよ!』

 

焦る雅紀に翔が言った。

『ニノにも相談しない? 智くんの一番近いところに居るし、何か知っているかもしれないよ。』

 

しかし、和也の部屋にその主は居なかった。

 

和也は確かに毎日 仕事に出ている。が、次の日もその次の日も、部屋に人の居る気配はなかった。

 

和也に相談もなしに…と気は引けたものの、智の身には代えられぬと、意を決した翔と雅紀は 智の部屋へと向かった。

 

 

緊張で震える手で 智の部屋の襖を開け前室に入る。

すると中から、微かに 苦し気な智のうめき声が聞こえた。

 

『やっぱり大ちゃん、病気なんだよ。』

 

翔に小さく囁くと、智が驚かないよう静かに障子を開けた。

 

 

部屋の中には

 

和也を組み敷き 激しく突き上げている智が…

今まさに精を吐く瞬間だった。

 

『くっ!』

 

どさりと自分に覆いかぶさり荒い息を吐く智の頭をなでながら、和也は 優しく諭すように。

 

『もう、いいよ。智、自由になろう…?』

 

 

*・:..。o¢o。..:・*・:..。o¢o。..:・*・:..。o¢o。..:・*・:..。

 

 

和也は、智の舞の その自由な魂から発せられる気高い輝きを愛していた。

 

智が楼主に呼ばれ、本格的に仕事をするよう言いつけられたあの日、今にもそこの窓からヒラリと身を躍らせ 逃げ出してしまいそうだった智の目の前で

 

 

和也は大きく足を広げて魅せたのだ。

 

薄い唇の端がきゅっと上がる。

 

 

―― 自分が触れられることを嫌うくせに、オレに触れるのは好きなんでしょ?ねぇ智。。。見て。。。

 

 

来い!!

 

 

 

 

智は和也の足の間に収まると、その膝から内腿の血管を指でなぞるように辿った。

 

ホゥ。。。っと和也は息を吐いた。

 

腿を這う細い指はいつの間にか舌先に変わり、和也の秘部は唾液に濡れた。何もかもが充血して熱をもった。

 

そしてそれは智も同じであった。

舌で和也の柔らかさを確認すると、言葉も無く押し入った。

 

智は和也の全てを凝視した。

深い口づけの後、自分の口と細い糸でつながる赤く濡れた唇も、抓られて赤く腫れあがり尖る胸先も、欲しがって震える花弁も。。。

 

そして凝視したままため息交じりに呟く。

 きれい。。。

 

うねる和也の白い背中に 花を描きたいと言い出した時には、さすがに拳で智の胸を突いてお断りした。

 

 

背中に微かな圧で流れる絵筆も 時々強く吸われる痛みも、羞恥以外の何物でもなかったが、和也は高揚し高潮した。

 

 

智も、和也の恍惚と痛みに歪む顔や 白い肢体に鮮やかに咲かせた花に我を忘れた。

 

 

その儀式は、智がこの妓楼に留まり 舞い続けるための 秘密の契約となってしまった。

 

 

 

 

智は 本質というべき自由を奪われ その心を削りながら 美しく舞い続けた。

舞って舞って舞って。。。

 

 

いつしか 磨り減った心が自由を求め、体から離れていく錯覚に囚われるようになった。

そんな時の智はまるで 魂の抜け殻のようだったから、あながち錯覚ではなかったのかもしれない。

 

だから、それを否定するために和也を抱いた。

 

五感全てを研ぎ澄まし和也を感じ、その劣情を強烈に自覚することで  自分の中にある魂の存在を認識することができたのだ。

 

 

 

 

お前はオレに ここで踊る意味をくれた。』

 

かずが最初にオレを見て『キレイだなぁ』って言ってくれたから。…嬉しかった。すっごく。

 

 

―― あぁ、あの時…

 

 

 

―― 声、漏れてたか

 

 

 

 

 

 

 

お前の、体を賭けた危ない勝負も、オレを守るためだったってのも知ってる。

 

 

 

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『智の初夜をご所望…と?』

 

『そう。いつかお相手願おうと思っていた 夜に負けなしの大輪の花は、花のまま退いてしまったからねぇ。』

 

 

『ならば 噂の青嵐の白い花を手折ってみたいもの。。。』

 

『金はそちらの要求に従うさ。悪い話じゃないと思うよ。』

 

 

 

『それ。オレじゃダメですか?』

 

 

『かず!!』

 

『(楼主、大丈夫 簡単に負けやしないって。)

囲碁でオレを負かせたら、

 

 

 

 

 

オレのこと 好きにしていいよ?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それは魅力的なお誘いだ。』

 

 

 

 

止めろって言っても

 

『稼げる金は稼がなくちゃ』なんて軽口をたたいてたよね。

 

 

 

 

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青嵐堂(ここ)に縛るために オレに体を開いたたに過ぎなくても

『オレは ただ、かずとずっと一緒に居たいだけだったんだ。』

 

――たとえ自分自身が壊れそうでも

 

 

 

 

 

狂おしく和也を求めても、

それでも 智にはシガラミだったのか。。。

 

 

もはや雅紀と翔だって、智の魂は限界なんだと感じ取っているはずだ。

 

 

 

 

『ねぇ まーくんと翔さん。タダ見は感心しませんね。』

 

 

『え!? 翔くんと相葉ちゃん、いつから見てたの!?///』

 

 

 

命を削るから凄みが増す。その哀切を極めた趣に 観る者は心を動かされるだろう。

だけど、野生の鳥は 野に放ってこそ美しく囀り、気高く舞うのだ。

 

―― あの 重力にさえ支配されない踊る智がキラキラ 眩しくて 

 

 

オレは…

 

目が眩むような恋をしたんだ。

 

 

 

 

 

年季を借金というのなら、ここまで稼いだオレらにはそんなものはもう跡形もないだろう。

 

智に甘い楼主なら分かってくれるはずだ。

 

 

 

だから行っておいで。智

 
 

 

 

 

だけど オレが恋しくて苦しくなったなら

 

 

いつでも 戻っておいで。

 

 

 

 

 

それまでどうか お元気で。

 

 

 

 

おわり

 

 

 

 

大野くん。お誕生日おめでとうございます。

 

めでたい 誕生日にこんなん描いて すまん。

 

【CAST】

智…大野くん

和也…にのちゃん

雅紀…まーくん

翔…翔さん

楼主…お潤

 

 

 

 

 おまけ。

 
 
 
絶対 11/26 0時ピッタに大野くんに LINE(個人)してるに 100000000000000大宮!