Q:国語の文章題の原作を

読みたがります。

 
 
A:一時
「入試著作権問題」に絡んで
谷川俊太郎さんを筆頭として
「入試に使わないで」という
ムーブメントが起こりました。

谷川先生のご意見は
「俺の詩はどう取ってくれてもいい。
読んだ人の気持ち次第なんだ。
そんなものにマルやバツやを
つけてくれるな!」という
至極スジの通ったものでした。

そういう意味で
「尻馬に乗った」作家の方々とは
完全に一線を画していたのですが
多くのセンセイは
よくわかっておられなかったのか
「とにかく使うな~」の合唱…

かくして…
使うな組の若手の大半は
消えていかれました。

それほど…
「出会いとしての
テスト問題&教科書」
は大きい存在です。
 

「この続きどうなるん?」
 
 
教室でほんとうによく聞きます。
もちろん我々講師も
気になって読んでたりします。

だから、読みたい気持ちは
すごくわかります。

でもここは
2つの理由から
待っていただきたい
のです。
 

ひとつはもちろん
学習に対してのマイナス…

実は読書は意外にも
ゲーム、テレビ、マンガ
ネットに匹敵する「NG」
なのです。
 
理由は「目を酷使するから」

休憩時間に読書をしていた
のでは
脳はほぼ休んでおらず…
目はエンジン全開です。

興味深い内容であれば
なおさらでしょう。
だからちょっと控えていただきたい…
与えられるなら量的に
かなりコントロールしていただきたい
と思っています。
 

もうひとつは
心的ダメージを
避けるため…
 
山田詠美さんの
「ぼくは勉強ができない」は
教室の人間模様が
生き生き描かれていて
数々の入試問題に出題され
しろばんばや四万十川
バッテリーにならぶ鉄板作品です…
 
が…
使われている場面は限定的であり
他の部分では
性描写も結構あります。
山田さんですし…

ましてや
「山田詠美さんの
他の作品も読んでみたい!」
なんざエライことになります。
 
 
重松清さんは
ルポライター出身であられ
まず設定をしっかり
構築されてから書かれるので
ストーリーに破綻がありません。
これはテスト問題には
とても相性がいいので
よく出てきます。

名作「エビスくん」は
子ども達が必ず続きを
読みたいと言います。
で…所収の「ナイフ」を
買って読んで…感動します。

当然他の作品も
読みたくなって読んで…
深刻ないじめや
モンスターペアレントが
出てきてビビるのです。

挙句「愛妻日記」を
買って来たりしたら
目も当てられません。
 

もしお与えになられるのなら
無造作に買ってこられずに
先にお目通しください。
そしてディスカッションを
受けて立てる状態にしてから
読ませてあげていただきたい
のです。

これらの本との出会いが
ひととして…大事な学びで
あることは絶対です。
でも…今ですか?
これがお答えです。
 
よろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

これからの暑い夏も踏まえて

どうか息の長いご支援をお願いいたします。

 

 

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