中学3年生の寒い時期・・・もう受験も目の前に迫っていた。
そんなある日、突然、同級生の男の子S君から電話があった。
一緒の班の子だったんだけど、どうやら私の隣の席のK君と一緒に勉強?をしていて・・・話があらぬ方へ流れたらしい。
ご丁寧にも電話で、K君が私の事を好きだと教えてくれたのだった。
その上、そのK君と電話を代わってくれた。
突然の事で私は何がどうなったんだか・・・とにかくどうしてそうなったのか聞き出したものの、彼もそれ以上恥ずかしがっているみたいで何も言わない。
私もどうしていいのか悩んだが、とにかくこのまま黙って電話をしていても仕方がないのでその日は電話を切った。
翌朝、私は彼たちと顔を合わせづらくて席から離れた友達と一緒に話をしていた。
しかし、当たり前ながら授業が始まるチャイムが鳴れば席に着かねばならなかった。
いつもなら元気良く「おはよぉ~」って言ってたけど、昨日の電話の後では二人とも恥ずかしくてギクシャクしてしまっていた。
それでもあまりにいつもと違う様子だと周りの人たちに勘ぐられる。
そこで、なるべくいつもと同じように振舞う事に決め、普通に話し掛けてみた。
彼もなんとか普通通りにしようとした私の意を汲んだのか、ちょっとオドオドしていたけど返事はいつも通りだった。
しかし・・・
“彼の告白は本当だったのだろうか?”
私は完全に授業は上の空だった。
もっとも普段から、塾で先まで勉強していた私は授業なんて聞いていなかったけど。
私は意を決して彼にノートを貸す時にメモを間に挟んだ。
「昨日の事は本当なの?」
彼もノートにメモを挟んで返してきた。
「本当です」
実はそのとき、’好き’までは行ってなかったけど後ろの席のA君をいいな~程度に思っていた私は、本当の事を言うべきか悩んでいた。
みんな同じ班だけあって、仲が良かったから、彼らの仲を悪くさせたくないと思ったからだ。
しかし・・・私の苦悩は空振りに終わった。
なぜならその次の授業に入るその時、後で話してるのを聞いてしまったからだ。
「・・・・・・それでどうなったの?」
A君はS君にコソコソと話し掛けた。
その話し方で何の事を尋ねたのか私にはすぐにわかった。
そして私の失恋?は決定したも同然だった。
(後日知ったのだが、実はA君にはすでに付き合っていた彼女がいたのだ)
というか・・・S君って・・・口軽すぎ!!! w
私は後々までS君の事を恨んだのは言うまでもない。
S君のおかげで受験が終り卒業するまで落ち着かない日々を過ごす羽目になったのだ。
そう、結局K君の告白を確認はしてみたものの、私にはその気がなく、返事は保留にしたまま卒業してしまったのだった。
ところが、3学期、お互いにとても気まずい感じになってしまったので、班を一緒にしたくないと席を離れるように仕組んだ。
これはお互いに思っていたから成功したのだが、結局はこの事で逆に私はK君を余計意識してしまったのだ。
今までは隣の席でお互いに冗談を言い合い、授業もロクに聞かずにずっと話していた二人。
席が離れてしまえば、途端に接点がなくなってしまう。
何か物足りない。
それが卒業して本当に顔を見ることさえできなくなってしまうと、余計に寂しいと思い始めた。
その結果、私はK君に手紙を出したのだった。
結局のところ、私から「付き合って欲しい」と言った事になるのだろうか?
今まで生きてきて、こんなセリフを言った(書いた)事はない。
この時が最初で最後になるのではないだろうか?
手紙を出してしばらくしても彼からは何の音沙汰もなかった。
何かしらアクションがあってもいいものなのに、どうしたのだろうか?
と思っていたある日、彼から電話があった。
どうやら旅行に行っていたらしく、ついさっき手紙を見たばかりだということだった。
「本当に僕でいいの?」
「うん・・・」
私も、きっと彼もドキドキしていて言葉少なでした。
それから、何度かの手紙と電話で初デートの約束をしました。
どこに行きたいか、何がしたいか・・・
お互い初めての事で、どうしていいのかもわからないなりに、とりあえずデートと言えば映画かな?って事で銀座へ映画を見に行く事になりました。
なぜ銀座だったのか・・・単に田舎者の発想で、都会で映画と言えば銀座、みたいな気がしていたのです。
時代ですかねww


