数年前から"お疲れさま“という言葉を大切にしています。

その言葉の温かさを理解できるようになったから。


大学生の頃、私の通ってた大学の文化だったのか、大学生の文化だったのか分からないけど、学生同士での挨拶は大抵「おはよう」か「お疲れさま」でした。

何が"お疲れさま"なのか分からないけれど、何となくちょうどいい挨拶で。

授業終わりにバイトやサークルに行った時にも、もうすでにその場にいる人に対して"お疲れさま"とも使えるし、活動を終えて帰る時にも"お疲れさま"と言える。


その頃は別にそれほど"お疲れさま“と思ってなくても単なる挨拶として使っていたし、例えば友達が昨日こんな大変なことがあって〜〜もう無理なんだけど怒りって感じで愚痴ってたら、「うわっ、それはお疲れさま泣き笑い」と、"気の毒に"って感じのニュアンスで使うことも多かった。


とにかくそんなに大切な言葉とは思っていませんでした。


2017年の冬、ジョンヒョンが残した遺書を読んだ時に、印象に残った言葉の一つが"お疲れさま"でした。

単なる挨拶として"お疲れさま"を使っていた当時の私にとっては、なぜジョンが"お疲れさま"と言って欲しかったのか、"お疲れさま"とはどんな言葉なのかあまり理解できませんでした。


でも、歳を重ね、いろんな経験をしたり、いろんなことを考えたりしていく中で、ここ数年でようやく"お疲れさま"の意味がわかってきたように思います。


"お疲れさま"は相手の状況、努力、苦労などを認識し、労う言葉であるだけでなく、相手の存在そのものを認め、労う言葉なんだと思うようになりました。

その中には相手への感謝も含まれている場合もあるし、尊敬の場合もあると思います。

励ましのこともあるかもしれません。


そんなふうに思うようになってからは、"お疲れさま"を大事にするようになりました。

自分自身も"お疲れさま"と言ってもらうことで、心がホッとする感覚になることも増えました。

うまくいかないこともあるし、嫌なこともあるし、苦しい時もあるけど、知っていてくれる人がいる、今日も一日よく生きたと思わせてくれる言葉です。


今日も一日お疲れさまでした。