吉田先生の著書「リクガメの飼い方」は、素晴らしい内容でした。


爬虫類飼育歴のある私としてもリクガメは初の試みで、現在我が家で長生きしているサバクイグアナとは異なる環境を整えるべきだと、深く詳しく勉強できました。

得た知識をもとに、先日仕上げたケージをさらに改良します。


●ホットスポット用サーモスタット


バスキングライト真下を40℃〜35℃にキープします。


冬用に屋根をプラスチック段ボールにて覆うと、
バスキングスポットは40℃以上まで上がる場合があります。


なので、バスキングライト専用のサーモスタットを追加。ニッソーのシーパレックス300。

バスキングスポット近くにセンサーを設置。



約40℃以上になるとライトが消え、オーバーヒートにならないよう調整します。

ちなみに、吉田先生はバスキングスポット不要説も本の中で解説されていました。風通しのよいケージ飼育に反して密閉型での飼育も推奨されており、幅広い視野で解説されているのが印象的でした。



●床材の追加


ヤシガラマットを追加します。このヤシガラマット、吉田先生のおすすめです。固形圧縮されたヤシガラをお湯でふやかしてセットします。


下にヤシガラマット。
上にレプティバーク。
ちなみに、レプティバークも、偶然ですが吉田先生のおすすめでした。

ヤシガラマットは2袋16リットル使用。
この「ジクラアギト万能ヤシガラマット」は保水力が素晴らしく、なんと2袋使用で10リットルの水を保水します。
床材からの加湿が必要なリクガメにまさに最適です。

ケージ内の湿度を観察しながら、乾いてきたら、水を足すようなメンテナンス方法。


2リットルボトルのキャップに穴を開け、ジョボジョボと勢いよく下部のヤシガラへ浸透するよう、散水します。表面のレプティバークは比較的早く乾きますが、下部のヤシガラは時間をかけて湿度を保ってくれるでしょう。

ヤシガラマットの中にはパネルヒーター(みどり商会スーパー1)を設置。水分の蒸発に貢献します。

吉田先生いわく、リクガメは床材からホンワリと上がってくる水分が好きなようです。
実際、自然界も、土掘れば湿ってるのが当たり前だなと、納得した次第。

なので、
この床材、
ダニやトビムシ、ダンゴムシ、その他微生物が住み着きます。それが嫌な人にはおすすめできません。

だけども、「虫が好むような床材じゃないとリクガメも好まない」という吉田先生の解説がグサっと刺さった私には、このやり方がベストかと思います。

自然界と違い、閉鎖環境での床材なので虫が湧きすぎるリスクもあります。その際は定期的な床材交換が必要ですが、うまくいくと交換せずバクテリアや虫達がリクガメの排泄物を自然分解してくれるようです。ぜひ、そのレベルまで達したいものです。

この自然分解サイクルの為には、床材を厚く敷き、下からパネルヒーターで温める必要があります。厚さは特に大事らしい。


現在、下部ヤシガラマットは7cm、上部レプティバークは3cm。

微生物や虫達とともに飼育しよう、という発想から想いが繋がるのは、先日まで長生きしてくれた、オスカー(アストロノータス)。彼のような熱帯魚飼育においては、バクテリアなど微生物の存在が絶対に大事。フィルター内でいかに微生物を育てるかが生死を分けると言っても過言ではないです。
実際、水槽内にはミジンコやプラナリアなどウヨウヨ泳いでいたし、水の香りもまさに自然界の匂いを放っていました。

だけど、バクテリアが分解しきれないくらい汚れが溜まると、水換えをするわけで、これがリクガメ飼育における床材交換に当たるのだと考えます。


●地中温度計を設置

床材下部にあるパネルヒーター(みどり商会スーパー1)に、温度計を設置しました。これはサバクイグアナのケージでも施工しています。熱暴走していないか、壊れて機能していないかの確認ができます。


パネルヒーターの真上にセンサーを置き、常時監視ができます。


リクガメ飼育ケージは、
完成に近づいてきました。たくさん勉強してきました成果が出てきました。
特に床材についてはこだわりのセッティングができたと思います。

潜れる、
湿度が保てる、
微生物やバクテリアが生きる、
暖かい、
エサにくっつかない、
誤飲しない、

などなど。

今までの爬虫類飼育も含めて、リクガメ飼育も奥が深いなと実感しつつ、そろそろお迎えかなと考えております。


《追記》
その後、ケージ関連の記事を追加でアップしてます。



使用しているモノはこちら。