早咲りほです。
アメリカに住んでいると、本当に日本の常識が通用しないことをことごとく痛感しました。
今回は、日本人とアメリカ人のモノに対する考え方の違いについて、お話します。
日本だと、
物には魂が宿っているから大事にしなさい。
物は壊さないように、大切に扱う
という価値観や考え方があるためか、物を大切に取り扱う雰囲気があります。
それが人様のならなおのこと。
表題の件。
4歳の娘は、当時、自宅近くのプリスクールに通っていました。
夏休み前のセメスター(学期のようなもの)最後なので、水遊びをしますからバスタオルを持たせて下さい、とありました。
もちろん記名して。
わりと家では気に入ってよく使っていたものですが、
名前を書いてあるから、なくすことはないだろう。
そんな気持ちで持たせました。
帰宅後、持ち物を見ると
バスタオルがない!
担任の先生に
「バスタオルがありません。
他の家庭にも聞いて、探してもらえませんか。」
とメールしました。
「分かったわ!聞いてみるね」
と返事は来たものの…。
その後、直接聞いてもなくなったバスタオルは見つからず。
スクールにはないそう。
「見つからなかったわ」
で終わり。
…となると、間違って別の家庭に紛れたはず。
しかし、
間違って入っていた!
との連絡もない。
セメスターがそのまま終わってしまい、夏休み突入…。
結局、バスタオルは出てきませんでした。
夏休み明けには、先生は退職していた…_| ̄|○
おそらく、日本の幼稚園、保育園ではこのようなことはあり得ないでしょう。
そもそも同様の事態が起きれば、
園側は責任を感じて、全力で探すはず。
見つからなければ、掲示板なりで
「○○ちゃんのバスタオルを探しています。お心当たりのある方はご連絡下さい」
などとお知らせする可能性も。
その前に、間違って入っていたらその家庭で園に持って来るでしょう。
…いわゆる日本の常識が通用しない。
いやいや、それよりもこれは日本が特殊なのかも。
と思うように。
アメリカの人って、モノにこだわりがないというか、個人の所有物の意識があまりないかもしれません。
そういえば、クレヨンやマーカー、糊などもスクールに寄付を夏休み明けの新学期に募っていたのを思い出しました。
要は
シェア(分け合う)文化なんですよね。
文房具は、子どもたちが譲りながら使っているようです。
日本は個人持ちで、すべてに記名する。
本帰国後、イチイチ持ち物に記名するのが疲れたのは逆カルチャーショックだった…。
そういえば、
子ども同士は、おもちゃを譲る場面。
日本の子どもたちは
かーして(貸して)
だけど、
アメリカの子どもたちは
シェアしよう
って教えられているのを思い出しました。
こういうところにも価値観の違いが出ますね。
だから、バスタオルがなくなっても、先生も悪びれもしなかったのかも。
という訳で、
学校に自分の持ち物を持って行くなら
・なくしてもいいモノを持って行く
・記名してもなくなる可能性があることを知っておく
・なくしたモノが戻って来たならそれは奇跡(笑)
という教訓を知るのでした(笑)。
本当にね、海外で駐在生活するって精神的にサバイバルで💦
思ったより華やかな世界でも何でもないんです💦
在米中は、一つ一つ経験して、ガツーンとヤラれて(笑)、感じて考えて、今までの価値観や固定観念が壊れて新しい自分に作り替えられる。
その繰り返しだったように思います。
でもでも。
この「ガツーンとやられる」経験、日本にいたらできなかったこと。
それが井の中の蛙だった自分の視野を広げてくれていたんだなぁ、と今になれば分かるのです。
早咲 りほ