話す機会を増やす | 脳卒中で右半身麻痺、失語症を宣告された夫と支えた妻のリハビリ記録

脳卒中で右半身麻痺、失語症を宣告された夫と支えた妻のリハビリ記録

心理カウンセラー・天命カウンセリングを行っている夫。
そんな夫が56歳で脳卒中で倒れ、右半身麻痺と失語症を告げられましたが、社会復帰するために行ったリハビリと、自主トレのお話。
そして、家族ができる事をお話します。

夫さんが脳卒中で片麻痺になってから、もう2年が過ぎました。

倒れた当初、主治医からは「失語症の影響で、話せなくなるでしょう」と言われましたが、何とか話せるようになってきたと感じる今日この頃。

たしかに、2年前は話せなかったのです。
しかも、私が話す内容も理解できなかったです。

且つ、声も小さいし、呂律が回ってないから、何を言ってるかも不明瞭…
こんなコトで、社会復帰など出来るのだろうかと不安になる事もありました。

でもね、この2年の間に様々な試みをしてきました。

大きな声を出させたり。
口腔内のマッサージをしてみたり。
開口滑舌トレーニングをしてみたり。
色んなドリルをしてみたり。
トランプ遊びの「スピード」を何度したことか。

中でも効果があったのは、何と言っても「話す機会を増やす」という事だと思うのです。

夫さんが話す時間を作る。
とにかく何でも良いから、話をしてもらうのです。

今日はどんな事があった?
どんなリハビリしたの?
お昼ご飯は何食べた?
少しずつ寒くなってきたよね。

話しかけては、色んな事を聞く。
例え話しづらそうにしていても、時間をかけて聞く。

その繰り返しで、夫さんは「話す」と言う事が苦痛ではなくなってきたようです。


夫さんは、今まで色んな事を「言葉が出てこない」という理由でガマンしたり、諦めたりしていました。

でも、少しずつ話せるようになったら、自分が思ってる事や欲している事を教えてくれるようになってきてます。

・もっとあたたかいズボンが欲しい
・今日は◯◯が食べたい
・△△が無くなったから、帰りに買ってきて欲しい

などなど。

自分の思う事を伝えるというのは、とても大切なコミュニケーションだと思います。

失語症の症状は、当初とてもひどかったです。
読み書きもできず、言葉そのものが理解できないのですから、本人も相当辛かったでしょう。

でも、今は少しずつ状態が変わってきています。
話す機会を少しでも多く持つことは、脳にも良い刺激があって大切なことだったと思います。