you tubeの煽り動画に騙されるな | 機能訓練指導員の独り言・・・amebaブログ版

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こんばんは、ジャッカルです。

年末年始でゆっくりとyou tubeでも観ようかな、なんて思ってる方も多いんじゃないかと思います。

まあ、まともな動画も多いですが、再生数稼ぎで相変わらず「煽り」的なタイトル内容も多いなと思います。

 

例えば以下の動画です。「高齢者の皆さん介護施設入居は地獄です」というタイトルですが、後半は、地獄って話はどこへやらです。

施設特有の管理の厳しさなどはうなずける部分もありますが、在宅と施設でそれぞれ違いがあり、施設は地獄、在宅なら天国という話でもないんです。

 

というのはですね、私は特養の経験しかないので、特養の話限定になりますが、そもそも在宅生活が破綻しているから施設に来るんです。

 

訪問介護などのサービスを使って在宅生活が維持出来るのであれば、それで良いんですよ。しかし、それが限界に来てるから、もしくは限界に来るのが見えているからこそ施設に来るんです。

 

他に選択肢がある人が入所するパターンは非常に少ないです。だから、亡くなる以外で対処になる人は大変少ないです。

 

 

で、これはもう施設とか在宅を論じるのであれば、人はどういう生活を送れば幸せなのか?という話をしないとダメです。

 

以前にも「施設ではどう過ごすのが正解なのか」を論じる記事を書いたことがあるのですが、施設ではどう過ごすのが正解なのかを論じるということは、在宅ではどう過ごすのが正解なのかって話にも通じる話なんです。

 

別に施設でも利用者が望めば、自分なりに有意義に過ごすことは出来ますよ。食事や入浴で自由がない=有意義に過ごせないということではないです。

 

ただ、利用者が有意義とか無駄を論じるレベルで在宅で過ごしてきたかということです。定年を迎えて、もしくは子育てを迎えて余生をただテレビ観てご飯食べて過ごしてきただけの利用者であれば、そりゃ施設に入所しても有意義には過ごせないですよ。

 

施設では読書も出来ますし、テーブルで絵も描けますし、リハビリもしようと思えば出来ます。でも、ほとんどの利用者はやらないで、ただぼーっと過ごしていますよ。在宅と同じじゃんと思います。

 

 

施設の管理体制に反発してやたら自由がないと主張する人もいますが、在宅で自由奔放にして好きな食事を続けて体調が悪化したり、依存が強くて認知症が進んだり、転倒して骨折したり、在宅でそのまま生活していてもいずれ破綻しただろうって利用者もたくさんいます。

 

自由=幸福

とは限らないです。自由=幸福なのは自己管理が出来る人だけですよ。

 

まあ、施設に入るくらいなら好きなように生きて好きなように死ぬんだと皆さん口では言います。だったら、苦しくなっても救急車も呼ばず、医者にも通わずクスリを飲まないで勝手に人生を終えれば良いんですよ。

 

でも、しないんですよ、そういう風にいう人ほど。

だって、ある日急に片方の手足が動かなくなったり、ろれつが回らなくなったり、胸が死ぬほど締め付けられてガマン出来ますか?

 

ぶっちゃけ地獄を見たことがない奴が地獄を語るなよと思います。

 

だいたい、YouTubeを観ていて、こういう話が通じる人は施設に入るべきじゃないんですよ(笑)

 

本人にとってもそうですが、要介護度が低い人は入所希望も出さないでください。

限られた福祉と言うリソースの無駄遣いです。そんな余裕は今の介護施設にも、在宅介護されている家族にも無いんですよ。