サ高住のことについて書いてきましたが、ちょっとお休みしてLIFEについて書きたいと思います。
以前にも書きましたが、導入から二年ほど経過しているので少しLIFEの動向について書いておこうと思います。
LIFEとはLong-term care Information system For Evidenceの略で、別名 科学的介護情報システムと呼ばれているものです。
簡単に言うと各施設で行われている介護のデータを集積して、それを物差しとして各施設に送り返すというシステムです。
例えば介護方法や機能訓練メニューで悩む場合、他の施設でどう対応しているのか知りたいということもありますよね?
それを国がわざわざ貴重な税金使って、知ることが出来るように構築したというものです(自施設と他施設の差を知ることが出来る)。
さすが毎年会計検査院から無駄遣いを指摘される厚労省が考えたシステムだと思いますよ(ものすごい嫌味ですよ)。
介護関連で有名な方のブログを拝見したところ、当初東芝が受託してシステムを構築したらしいですが、あまりにオンボロでまともなフィードバックが出来ず、NECがシステムを新しいシステムを構築し直しているらしいです(笑)
普通は東芝に無料で再構築させるべきですけどね。だって税金ですよ、これ。会計検査院はちゃんと仕事して欲しいですね。
で、ようやくNECのシステムが稼働したのか、今年の夏頃になってようやくフィードバックデータがダウンロード出来るようになったようですが(私の施設では加算取ってません)、これまた内容がお粗末で、ボロボロに批判されています。
ですが、内容を批判するもなにも、そもそも科学的介護について懐疑的になるべきだったんだと思います。
例えば、優秀な施設とそうでない施設で利用者の入所後のADLに相当な差が開いているという事実があるのであれば、まず、厚労省が職員を派遣して、どのような介護体制を構築すればADLの低下に歯止めがかかるのか分析すれば良いのです。
で、それを社協で各施設向けに研修を行えば良いだけです。
ですが、そんなことは出来ません。利用者のADLの低下はぶっちゃけ言えば「老化」によるものです。
将来的にはゲノム解析が進んで、アンチエイジングの方法が開発される可能性もありますが、現時点では老化を防ぐことはムリです(14兆円を超える資産を保有しているウォーレンバフェットを見れば分かりますが、見事に年取ってますよね。相当なお金持ちでも加齢は予防出来ません)。
そんなことはない、水飲んで食べて歩いて運動すればADLの低下は予防できる!という施設もあるかもですが、だったら方法論が確立してるってことなので、それを研修すれば済むので、LIFEのシステム要らんですよね。
仮にそういった方法論があるとしても、導入していない施設が多いわけで、せっかく方法があるのに導入出来ない施設のデータをLIFEで集積してフィードバックしたところで、それらの施設では使いこなせないという結論になります。
ここまで書いてきて、令和4年のLIFEの加算の算定率が分かるデータが見つかったので続きます。
②に続きます。