直希が来月10ヶ月になります。だからではないのですが、ちょっと思い出したお話を。

 和希を産んだ病院と、直希を産んだ病院は全く違う場所で、人の出入りも全く逆でした。

 直希を産んだ病院は毎日のように入院する人、退院する人で出入りが激しかったのですが、和希を産んだ病院は全く人の出入りがないような病院でした。両方とも大きな病院なのですが。

 和希を産む前の日、私は薬を飲んで誘発しようとしていたのですが、全然効果がなくて、結局入院して翌日に点滴しながら陣痛促進剤を打つことになったのですが、その最初の夜のことでした。

 「今日は誰も来ないから、ここ(陣痛室)で寝ていいよ」
って言われて、寝たんですよね。

 ところが、その夜の事でした。

 陣痛で苦しんでる人の声と、先生の声、それに赤ちゃんの声が聞こえてきたんですよ。誰か運び込まれて出産したのかなと思って、その時は赤ちゃんと先生、それに周りの人の声を聞いていたのですが……。

 和希を産んで2日目、シャワーを浴びる許可をもらってシャワー室に行った時の事です。一応産婦人科は個室、大部屋を含めて4部屋ほどあるのですが、その中に和希の誕生前の日(16日ですね)に赤ちゃんを産んだ人がいないっていう事実にぶつかってしまいました(その入院したお母さんの引っ張ってるベビーケースに日付書いてますよね? それ見てたんですよ、私) 19日に産まれた赤ちゃんはいたんです。でも、16日に産まれた赤ちゃんはいない……。

 赤ちゃんが見れる面会室にも、その日の赤ちゃんはいなくて……。

 でも、確かに「おぎゃー!」っていう声と、「赤ちゃん産まれたよ。元気な男の子だよ」っていう先生の声、それに頬をぺちぺちする音のようなものを聞いたのです。夢でも何でもなくしっかり起きてましたし、ちゃんと聞いたんです。

 でも、赤ちゃんはいないしお母さんもいませんでした。もちろん、恐いのでそんな事は助産士さんに聞けず。

 何だか不思議な1日でした。翌日午後7時過ぎに和希が産まれたのですが、先生にほっぺた叩かれるほど気絶してませんしね。

 今でも謎のままですが、これもやっぱり病院特有のものだったのでしょうかね……。