プエルトリコ旅行(10)虚しく歩き回った。 | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

エルサルバドルに単身赴任中。
気候が良く日本より健康的な生活を送っています。
ドライブ旅行をぼちぼちしていますが、
この国で最も注意すべきは交通事故。
今や治安以上に大きなリスクです。

なおヘッダーは2020年に新潟県長岡市にて撮影。

ルナ通りを歩いた私は、朝食を取ったカルタゴ・エクスプレスで WiFi の電波が使えるので、既に閉店しているその店の前まで行ってウーバーを呼び、プエルトリコ美術館に向かいました。

歴史地区内を抜け出ようとして狭い街路を通っていると、路上にはスマホで自撮りしながら踊っている女性、そのすぐ近くには同じく自撮りでポーズをしている女性が。

運ちゃん:今どきの若者はおかしいよ。ああいうのをSNSなんかに出したりして。
私:YouTube なんかにアップするんだろうね。でも、私も写真を撮って自分のブログに出している。自分は出さないけど。
運ちゃん:それは一種のドキュメンタリーだからいいんだよ。彼女たちのやっているのは、自分を公開したいだけだ。
私:あたかも自分が女優であるかのように思ってね。世間に自分を知って欲しいということなんだろうね。無名な自分が有名になりたいという。
運ちゃん:願望の表れでしかない。歪んでいる。

時代に遅れたオジサン同士の会話でした(笑)。

 

 

はい、着きました、プエルトリコ美術館 (Museo de Arte de Puerto Rico) です。

車を降りて入口に行くと、旅行者風の若い男が二、三人、「閉まっているよ!」と言ってその場を去ります。

えっ、日曜日って開いているはずなんだけど。

イースター休暇なので変則的に閉館しているのかもしれません。来る前に再確認しておけば良かった。

さて、そこからが約2キロの虚しい都会散策になるのでした。既に歴史地区の散策でかなりの距離を歩いていたので、このダメ押しの2キロはかなりくたびれました。

 

 

まず、プエルトリコ美術館が閉館していたのでそこから1キロほど離れた所にあるプエルトリコ現代美術館 (Museo de Arte Contemporáneo de Puerto Rico) へ、そこも閉館かなとは思いながらダメ元で行ってみるも、案の定、閉館していました。

そこへの道中、中南米の何の変哲もない都市の光景でしたが、それでも注意を引いたものがありました。何か所かにアメリカ人に対する罵倒の落書きがあったのです。

 

 

"GRingo go HOME"(アメ公は帰れ)

 

 

"GRINGO VETE DE AQUÍ"(アメ公はここから失せろ)

 

 

"GRingos NOT WELCOME” ――これは赤字の落書きに黒字で上書きされており、上書きされたものを読むと、「アメ公歓迎せず」になります。

たぶん、もともとの赤字の方は、最初の落書きと同じで "GRingo go HOME" と書いてあったのではと推測します。

さて、最終的には宿のあるビエホ・サンフアンまで戻らなければならないのですが、歩いて行くには遠すぎます。なのでまたウーバーを呼ぶ必要がありますが、ネットがない。更に、喉が渇いてきた。

 

 

そこで、確実にネットがあるであろう、カンダード地区のスターバックスまで、更に1キロ歩いたわけです。

 

 

新製品のキーライムパイ・クレームのフラペチーノ (Key Lime Pie Crème Frappuccino)。ああ~~、甘酸っぱくってスッキリ美味しい!

生き返りました。税込みで7.62ドル(約1,180円)は日本のスタバなら考えられない値段ですが、この街のこの地区で、くたびれてこの店に辿(たど)り着いた私としては、十分に払う価値があります。

ウーバーもこの店の WiFi を使って余裕で呼べました。

 

 

ビエホ・サンフアンでは、夕食にシーフードを頂くことにしました。入った店が、3日前にカンダードで入った店と同じカヨ・カリベ (Cayo Caribe) のビエホ・サンフアン店。ほぼ満席の混み様でした。

サービスなのか、シーフードを新鮮に保つためか、とにかく店内は冷房がガンガンに利いており、私は寒くて震えそうです。

モニターではMLB、すなわちアメリカ大リーグの実況中継。パドレスがジャイアンツに4回裏で12対2と一方的な試合をしています(結局この試合は13対4で終わりました)。音楽はバチャータやレゲエ。いかにもドミ共・プエルトリコ旅行をしている私です!

 

 

やっぱりシーフードですから、白ワインを飲みますよ! ボトルの1本くらい、いっちゃいますからね!

ニュージーランドのバビッチ (BABICH) という、聞き慣れない銘柄のソーヴィニョン・ブラン。24.95ドル(約3,850円)。ある程度のレベルの店ですから、白ワインは氷入りのバケツに入って出て来ます。手前のはレモン汁がわずかに入った氷水。

寒さが増してきます。

でも、やはり白ワインですから冷たくなければ美味しくない。

ホントに寒い!

 

 

食事はエビのニンニク炒め (Camarones al ajillo)、19.95ドル(約3,100円)。ライスとフリホーレスすなわち豆ペースト付き。エビにレモンサルサをかけて食べると、これが絶妙に合うんだな。

 

 

ちょっとお腹が物足りないので、追加でカニのエンパナディージャ (Empanadillas de jueyes)、5ドル(約770円)を頼もうと思ったら、品切れとのことで、代わりに薦めてもらったカニのアレパ (Arepas de jueyes)、7.95ドル(約1,200円)をいただくことにしました。アレパを食べるのは初めてですが、ウィキペディアの日本語版にも出ており、それによると、「すり潰したトウモロコシから作る伝統的な薄焼きパンで、コロンビアやベネズエラを中心に様々な国で食べられている」とのこと。

お腹が満たされた私は、しかしプエルトリコ最後の晩を飲み歩きたかったので、既にワイン1本を飲んでいるのに夜のビエホ・サンフアンの徘徊し始めたのでした。