南蛮山ハイキング(2)南蛮山 | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

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エルサルバドルに単身赴任中。
気候がいいので日本よりよほど健康的な生活を送っています。
ドライブ旅行をぼちぼちしていますが、
この国で最も注意しなければならないのは交通事故。
今や治安以上に大きなリスクです。

なおヘッダーは2020年に新潟県長岡市にて撮影。

中部北陸自然歩道「石彫のみち」には、南蛮山に向かう途中に「十方台」と呼ばれる展望台があるそうですが、その入口を見落としてしまい、気づかずに通り過ぎていました。

でも、ま、いいでしょう。南蛮山の山頂(付近)までは行けましたし、花も見ることができました。

 

 

コナスビです。茎から葉の出たところ、すなわち葉腋(ようえき)から花が出ているのが面白いです。

 

 

ウラジロヨウラクは、ちょっと花のピークを過ぎつつあるか。

 

 

ヤマツツジが密生している曲がり角。長くダラダラと続く上り坂でうんざりしかかっているところに、ちょっとした喜びを与えてくれます。

 

 

お見事。

 

 

頂上までまだ暫くあります(写真のデータによると、これを撮ったのが12時42分。頂上(付近)到着は13時半です)が、長岡市街の中心部を見るには、この辺りからの眺望が一番いいかもしれません。手前の山は三ノ峠山、右遠方に見えるのは弥彦山(やひこやま、左のピーク)と角田山(かくだやま、右のやや低いピーク)。また最も遠方で横に延びている、霞んだ緩やかな稜線は佐渡島です。

 

 

佐渡島の稜線を望遠で撮り、補正してコントラストを強めました。稜線は2つあり、奥の方の金北山(きんぽくさん)(1,172m)もはっきりと見えます。

 

 

右手、すなわち北方面を見ると、この建物がずば抜けて大きく、やたらと目立ちます。外壁にあるピエール・カルダンに似た「P」のロゴはどこのものか知りませんでしたが、家に帰ってから、脇を走る新幹線の高架橋、周囲の建物(手前にはコメリの看板が、右には西濃運輸の看板が小さく見えるのです)などからグーグルマップを使って調べたら、これは三条市の、主に金属台所用品を作っているパール金属の流通ステーションでした。この町は金物で有名ですが、それを代表する会社です。

なお、コメリの大看板がパール金属の「P」から時計の5時の方向に見えるのですが、お分かりになりますかね。そこの左右に延びている市街地は、これは見附市です。別の町です。いかにこの写真を撮った場所の眺望が良く、またパール金属の建物が巨大であるかを実感できるのではないでしょうか。

 

 

花に目を戻します。コウゾリナです。ペーパーワークじゃないかと思うような形・質感です。黄色のテープでそれらしい造花が簡単に作れそうですね。

 

 

頂上(の近く)の休憩所――ただの四阿(あずまや)ですが――が稜線にはっきりと現れてきました。あそこだ、目的地は。

 

 

でも先を急がず、ゆっくりと自然観察です。ホオノキも、大きな花を開かせています。

 

 

こちらはヤマボウシ。自宅の近くの、栖吉川に架かる令終橋のたもとにも一本植えられており、目を愉しませてくれています。ウィキペディアによると、「果肉はやわらかく黄色からオレンジ色でありマンゴーのような甘さがある。果皮も熟したものはとても甘く、シャリシャリして砂糖粒のような食感がある。果実酒にも適する」との記述があります。知りませんでした。是非試してみたいものですが、さすがに植樹されている木の実を勝手に取ってはいけないでしょうかね。あそこは交通量も多く、自動車の排ガスもたくさん吸っていそうですし。

 

 

山頂まですぐそこ、数十メートルのところまで来ました。しかし道はありません。ご覧のように、人が踏み固めたようなところから入って、あとは薮こぎになるようです。他の方のブログ等を拝見すると、頂上そのものは草木が生えているだけで、切り開かれているわけでもなく、人工物も何もなく、自分が登頂したこともGPSを使って確認するしかないようです。

私たちのハイキングの主目的は登頂することではありませんから、虫に刺されたり擦り傷を作ったりしてまで、眺望の全くない山頂を制覇するつもりはありません。

 

 

なので、道路から撮影するだけにしました。はい、これが南蛮山山頂(548m)です。

……大きな木の上部しか見えません。

 

 

道路にはオオバコが生えています。

 

 

眺望なら、すぐ近くの休憩所からの方がよほどいいです。先週登った鋸山(765m)。

 

 

猿倉岳の尾根の、いわゆる「天空のブナ林」越しには、これは八海山(1,778m)のようです。

 

 

休憩所から長岡市街の南半分を見たところ。

 

 

写真を拡大して確認したら、やや細めの花弁が十字に開いていたので、ミズキだと分かりました。しかし葉がかなり虫に食われています。

 

 

昼食を取って一休みしたら下山です。下り始めてすぐのところで撮った大峰山(おおみねやま)(566m)。手前の釜沢川の谷が急峻で非常に深いです。

 

 

ミヤマハコベが可愛い小花を付けていました。5枚の花弁の切れ込みが深いので、10枚あるように見えます。

 

 

この黄色い蕾の塊のようなのは、これで満開なんですが、ハハコグサです。葉(と茎)には白い綿毛が密集しているので、ウサギの耳のような手触りです。