イタリア旅行(2)ローマ到着 | Que sais-je? ク・セ・ジュ――われ何を知る

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エルサルバドルに単身赴任中。
気候がいいので日本よりよほど健康的な生活を送っています。
ドライブ旅行をぼちぼちしていますが、
この国で最も注意しなければならないのは交通事故。
今や治安以上に大きなリスクです。

なおヘッダーは2020年に新潟県長岡市にて撮影。

ローマのレオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港、別名フィウミチーノ (Fiumicino) 空港には予定通り19時過ぎに着いたものの、入国審査で大行列。ここで40~50分待ちました。空港内には電子入国審査「E-GATE」を導入したので行列緩和というポスターが何か所にも掲示されているのに、一体この有様は何だ、と思うくらいです。しかしE-GATEはシェンゲン協定に加入しているEU圏内のパスポートを持っている人にだけ適用されます。それでも、日本を含む約30か国のパスポート所持者にはビザが不要のため、途中で別ルートに分かれる表示もあるのに、行列は最後まで一本。係員不足のためか、あまりに混んでいるので効率化すら図れない状態のようです。

 

しかしそれ以外は円滑でした。というか、荷物をピックアップした後の最後の税関など、一応係員はいて誰かの荷物を調べてはいましたが、大半の乗客はバッゲージタグを確認されることもなく、脇をスルーです。これでは、取り間違えても通してしまうどころか、他人の荷物をいくらでも盗めてしまいます。

 

「イタリアは先進国と思っていると失望する」と多少の心構えはあったのですが早くも空港にしてそれが現実に感じられてきます。スペインでも同じことを感じましたが、その時と同様、効率面、安全面など、むしろ途上国を旅行する時と同じような心構えでいた方が良さそうです。

 

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空港からローマ市内まではレオナルド・エクスプレス (Leonardo Express)で移動しました。空港内で売り子のオジサンに声を掛けられてそこにあったブースで買った切符で(本当はそんな買い方ではなく駅の窓口か自動販売機で買いたかったが、そこでの購入時に別のトラブルがあっても嫌なので、強引に断る気もしなかった)、大人1人15ユーロ、子供はなんと無料でしたが、後で切符を確認すると、14ユーロとあります。1ユーロ分はコミッションかもしれません。やはり高く買わされたのかもとも思いましたが、まあ、1ユーロ程度なら、許容範囲です。ローマ・テルミニ (Roma Termini) 駅まで所要32分。

 

ということで、予定から約1時間遅れて夜のローマに到着しました。このくらいの遅れは想定内ではあったものの、やはり初めての都市で晩の9時半頃、宿まで家族3人で荷物を持って街路上をさまようわけですから、要注意です。晩にローマに着くことは初めから分かっていたので、最初の一晩だけはテルミニ駅のすぐ近くの宿を予約していました。

 

幸い、飛行機の着陸時には小雨でしたがそれも止み、テルミニ駅周辺はこの時間帯でも人通りが適度にあって、さほど危険を感じなかったのは良かったです。

 

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宿までの道も、間違えて一本手前で曲がってしまいましたが、程なくして場所が分かり、駅を出て10分強で到着。ノッティ・ア・ローマ (Notti A Roma) という名の B&B(Bead & Breakfast という朝食付きの簡易宿)です。宿には英語で Roman Nights との表記もありました。小さい宿が何軒か入っている一種の雑居ビルの一角にあり、看板はなく表札しかありませんでした。旅行を通して、その後も同じレベルの宿に泊まりましたが、みなこんな感じで目立たないので、正確な地図を持って、それを確認しながらよく目を凝らして探さないと、簡単に見落としてしまいます。

 

建物の入口に幾つもあるブザーのうち、宿の名のついた小プレートの脇のボタンを鳴らすと扉が開錠されました(上の写真は翌朝撮ったもので、日中はご覧のように建物の扉が開いています)。受付では難なくチェックインできましたが、客室は別棟にあり、いったん公道に出て別の入口に案内されました。部屋までには、敷地の門、建物の玄関、部屋の扉と3箇所で錠がかかっているので、3つの鍵が必要です。この戸締りに関しても、その後に泊まった宿でも大体同じレベルでした。空き巣などの泥棒が多い国であることを、このことからも実感します。

 

 

 

3月22日(木)

 

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ノッティ・ア・ローマの部屋はとても狭いですが清潔でアットホームな感じがします。とりあえず、到着日の暫定の寝床としては十分です。

 

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ここが食堂室。やはり狭いですが、部屋同様に清潔。コーンフレーク、パン、クラッカー、ハム、チーズなど最低限の軽食が用意されており、レギュラーコーヒーが飲めます。私の泊まったイタリアの B&B にはすべて豆を挽いて作るコーヒーサーバーが備えられていました。毎朝レギュラーコーヒーを飲めるのは有難い。

 

ツアーで旅行をしていれば、このような安宿にはまず泊まらないでしょう。しかし今回の旅行で泊まった宿は、全体的に清潔で快適だったので、私たちには十分でした。宿泊料はノッティ・ア・ローマの場合、トリプル1泊で81ユーロ(+市税一人3.5ユーロ)の安さです。市税を入れても、一人当たり約3,700円です。

 

ネット上での評判のよい宿であれば、大体は安心できると思います。私の場合、Booking.com で評価 8.0 以上の宿を選びました。高級ホテルに泊まるのは、そこに泊まること自体が目的でもない限り、私としては避けたいところです。イタリア国内でたくさん移動をするので、交通費にはお金がかかります。なので、不快や危険を感じない限り、宿泊費は最小限に抑えたいのです。

 

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さて、ノッティ・ア・ローマでの宿泊は一晩のみで、この日の朝は更に安く、もう少しレビュー評価の高い宿に移ることにしていました。写真はノッティ・ア・ローマ近辺の街路。ベージュ系の色の建物群、レンガ色の教会が、いきなりヨーロッパの伝統ある街並みの強烈な印象を与えます。