傘を持たない彼に
傘を差す
いいよ いいよ
と何度も言う彼と
相合い傘になる
拒むことを諦めた彼が
傘を持つわたしの肩を抱いて
引き寄せてくれる
これをしてほしかったわけじゃないけど
わたし史上イチバン嬉しい相合い傘
もう少し
目的地が遠かったらいいのに
そんなことを思う自分がやけに幼く感じて
恥ずかしくなる
彼の良いところは
そんなわたしをバカにしないところだ
可愛いなぁ
もう子供たちにすら言われなくなった言葉を
たくさんたくさんくれる
だからつい
ガラにもなく甘えてしまったりする
彼にだけはそれが恥ずかしくないことに
自分でも不思議な気持ちになる