第一章 思い出とキミ
目覚ましより早く目が覚めた。
何故だろう、目には涙が溜まっていた。
何か怖い夢でも見たのだろうか。
そんな事を思いながら僕は窓の外を見た。
「 あぁ、思い出した 」
そうだ、僕は、懐かしい夢を見ていたんだ。
それは、もう取り戻す事の出来ない夢であり、思い出なんだ。
だからなのだろうか、こんなにも悲しく、切ない気持になっているのは。
あの頃はまだ僕も彼女も十五歳で、毎日が楽しくて、明日の事よりその時を楽しんでいた。
僕も彼女も、いつまでもずっと、一緒に居られると思っていた。
机に置いてある携帯電話を手に取る。二通のメールが届いていた。
メッセージボックスを開くと、そこには仕事関係の人からのメールが届いていた。
【 体調が悪いなら今日も休め 】
同じ内容のメールが二通。恐らく間違えて二通送ってしまったのだろう。
僕はそのまま携帯を閉じ、私服に着替えて家を出た。
/続く