本は楽しいや。
頭がイメージするのを邪魔するけど、
読む事に集中すればいい。
休日よ続け。
景色の一つだった彼女は、笑い返した男に言う。

「おじさんはだあれ?」

「え…?」

思わず男は困惑する。
今初めて会った人間にいきなりそんな事を言うとは予測していなかった。

どう答えようか困っていた男の様子を察したのか、
少女は少し申し訳なさそうに質問の意味を解す。

「ごめんなさい。
こまらせたくていったんじゃないの
だれって聞いたのはね、
あなたはなぜここにいるかってことなの」

男は驚いた。
少女がさらに困惑するような事を言う。
しかも先程の活発さは一本欠けた前歯と共に隠れ、
少女は男を驚かせるほど大人なびた表情をしていた。
さらに少女は付け加える。


「あたしがここにいるのはね、
お母さんといっしょに先にすすむためなの。」

「先に……?」

疑問に思いやっと口を動かした男。
やっと話してくれたのか
先について聞かれたのが嬉しいのか、
先程隠れた活発さ再び現れ彼女はまた満面の笑みで笑う。

「うん!その先にはね、楽しい事がいっぱいなんだって!」

楽しい事……か。
男は少女の言っている事が少しわかった気がした。
というか、事情が。
彼女は恐らく、前にいた所で何か悲しいか苦しい事があったのかもしれない。
だからその先に行こうとしている今、こんなにも笑っているのだ。

少し自分に似ている気がした。
細かくは事情を知らないし
自分は逃げているが、
何処かに行こうという目的は一緒だ。

だから、男は少女にこう返す。


「僕もね、先に行こうとしてるんだ。
もしかしたら君と一緒かもしれないよ?」

少しばかりにこやかに言った男の言葉を聞いた途端、
彼女は跳びはねるように喜んだ。
それこそ、全身で喜びを表すように。

「本当!?おじさんとあたしはいっしょなの…?」

少女はまるで、駄目だと言われていたおもちゃを買ってくれると言われて疑う子供のようだ。
文字通り子供なのだが。


「うん、そうだよ。
でも一緒の場所かはわかんないかな。
おじさんはすごーく遠くに行くんだ。」


さらに少女は喜びを表す。
そんな彼女につられてか男の気持ちもなぜか明るくなっていった。


「あたしたちといっしょだあ!!!
あたしとお母さんもね、
とおーくに行くんだ!」

一緒だと言う事を強調したいのか、男と同じ様に少女はとおーくと言う。
そんな少女という仲間ができた男は少しばかり綻ぶ。


だがその仲間は全く逆の
いわば真っ黒い表情をしていた。
笑顔はなりを潜め、
かわりに三日月が少女の顔に浮かんでいた。
そしてその三日月は形態を変え、生物のように動き始める。

「なら、おじさん。
おじさんはなにをかわりにしたの…?」

今日も走った。
ちょっと嬉しい事があった。
体脂肪率ヨンパー下がった!!
体重もちょっびっと減った!
追伸
いや、ね。
少し成果が出て嬉しかったす。
けっ!ちょっとだろとか思うだろうけど、自分で少しホッとした。