あまりに暇なので書きに来た。
書いたらまたいない。

今日は眠いから一旦切り。
一回、機械っぽいのを書いてみたくなったんだ。

しみじみと文才が自分にあるのかと思ってしまう。
勝手に書いてはいるけど多少は気になるわけで。


イマイチ場面繋ぐのとか
下手なんだよな…。
後、描写力か。


この飴玉は赤くて丸い。
そして硝子玉のような光沢を纏っている。
むつかしか。
西洋人のうざったい顔も見えなくなって少し経ったが、
突然何かが引っ掛かるような音がして青年を地下へと導いていた床が停止した。


どうやらここが終点らしい。
青年はそう判断し、行動しようと機械を纏った足を動かそうとする。
しかし、びくともしなかった。
体自体に機械の重さは感じていないのだが足は石のように動かない。

命がけ。と言われて覚悟を決めた彼だが、出鼻をくじかれたような気分になり少し気分を落とした。
いつまでこのままなんだ…。
しかし、長く続くと思った時間はあっけなく聴覚をつんざくような刺激で終わりを告げた。




「応答しやがれこのくそガキがああああ!!!!!!!!!!!!!!」


「うああああ!!なに!?なんだ?!」


刺激の正体は女性の声のようだが、姿は見えない。
一体どこから聞こえてるんだ…?
びっくりして若干パニックを起こしつつも彼は声の発信源を探す。

すると、耳の辺りに装着された機械にマイクのような細長いものが着いているのがわかった。
それを少し可動させて口の近くまで持っていく。


「聞いてんのかボケコラァァァァ!」

「うおおおおお!!!!!!!!!!」


マイクを口元に持っていくのと同時に、
先程の女性の声が耳元で響く。というよりか爆発した。

声自体は綺麗なのだろうが怒鳴っているせいか、とても恐ろしく聞こえる。まるで鬼の怒声だ。

そんな声に恐怖しつつも
青年は勇気を振り絞りマイクに向かって語りかけた。


「あの…すいません。」



「いい加減出ねえとドタマかち…、ああやっと繋がったみたいですね。
はじめまして!
オペレーターの三九です。今日は頑張りましょうねー!」


え?
青年は思わず呆気に取られる。なんだこの変容ぶりは。

先程の鬼の怒声が天使の歌声に変わった。
天使という例えは大袈裟だが、
「比べて」だからである。

青年は彼女に突っ込みを入れようと思ったが断念する。
はっきりと命の危険を感じたからである。

この三九という人なら体中の機械を遠隔操作するとかで殺されかねない…。
危険を冒すよりも彼女と協力し、早く仕事を済まそう。
彼はそう合理的なように判断する事にした。



「よろしくお願いします三九さん。
早速で悪いんですが、
動けません。助けて下さい。」


「了解。
そのパワースーツは起動時のみ音声入力なんです。
X-試作機01起動!
と言ってみて下さい。
あなたの声を認識して起動しますから。」


突っ込みの有無を聞かれなかったのはともかく、
青年は言われた通り声を発して機械を起動しにかかかった。

「X-試作機01起動…?」

「オンセイカクニン。X01起動シマス。」

無機質な声が聞こえたのを皮切りに青年に装着されている機械が凄まじい速さで形を変えていく。

三九はスーツと言っていたが、先程までスーツと呼べるような形をしていなかった。
青年を覆うそれは奇妙な形状の塊から自らを折り畳むようにして洗練されたフォルムへと変貌を遂げていく。
腕ならば腕らしく、足ならば足らしく。

気が付けば、青年をオブジェのようにしていた機械は彼の体に合わせた形に姿を変えスーツと呼べる代物に変形した。


青年はまた呆気に取られていた。
自分がここに来るきっかけとなった事件の時のような、非現実が目の前で しかも自らの体に起こった。
驚かずにはいられない。
驚きと言い様のない感情が彼の心を駆け巡る。

最初に感じていた後悔の念を上から塗り潰すようにして。

…一体自分に何が待っているのだろうか…。

言い様のない感情。
それが、好奇心というもっとも危険で止めようのないものだと
青年が気付くのはまだ先の話だった。




青年が憂いに浸っている間にサイレンの音が止む。
未だ男達の怒声は響いているものの少しずつそれも音量を下げていった。


先程の西洋人が青年の前に来る。
またつまらない冗談を聞かされるのか。
と青年はあからさまに顔をしかめるが、

それを察したのか察しないのか西洋人は青年に笑いかける。


「HAHA!ジョークは好きかい?boy?君の最終調整は終了した。
これから命がけの任務に出てもらう。」

先程のふざけた調子から入り「命がけ」という所で
言葉を強め、真剣に青年に語りかけた西洋人。

ふざけた調子は消え、鋭い眼光が青年の眼に当てられる。

一瞬ひるんだ彼だったが
覚悟を決めたようで、西洋人を睨み返して言った。

「命がけなのはわかってますよ。
それよりこの体中に纏わり付いている機械はなんです?」


「これかい?
これは、君が死ぬ確率が100%ならそれを50%にするためのものさ!」


青年の睨みなど対して意に返さず再びおどけた調子になる西洋人。

「50%しか変わらないんですか?もう少し頑張りましょうよ…。」


「しょうがないさ!!!
相手は未知数。何を相手にしてるかさえ、本当はわからないのだから!」


わかったよ…ったく。

真剣味が無くなった西洋人にそれだけ問うと、
青年は小さく溜息を吐く。
このふざけた野郎に対する溜息と諦めと雑念を込めた溜息を。


「じゃあ出撃しようか!
オペレーターの指示に従っていい子にするんだぞ!
じゃあ無事を祈って、
ジャパニーズの験を担ぐってやつをしよう!
君は帰ってきたら私と結婚だ!!OK??」


それって死亡フラグじゃねえか…。
その他突っ込み所はあるが、青年はそんな元気もなく西洋人を黙殺する。

しかし西洋人はまだ五月蝿かった。

「HAHAHA!素敵過ぎて何も言えなくなってしまったか!では幸運を!」

最後まで煩い西洋人の言葉を合図に青年の周辺が地面へと埋まっていく。
正しくは彼の周りが地下へと下がっているのだが。

最後に西洋人を見たのは青年が彼を見上げるようにだった。

まるで見下されているように感じ青年は少々不快になったが、
最後にかけてもらった言葉を思い出し少しだけ感謝した。

しかしやはり、








うぜえ。


そう思うのであった。