東村山訴訟 第5回 | ライパチの裁判傍聴記

ライパチの裁判傍聴記

真実は小説より奇なり。

平成22年5月21日 13:30から東京地裁

被告:槇泰智、黒田大輔
原告:創価学会

全体として聞き取りづらかったため、場合によって要旨になることをご承知おき願いたい。

 開廷時間の直前に黒田被告が出頭。大量の汗をかく黒田被告を傍聴席の護国鬼十郎氏が団扇で扇ぐ。

 裁判長が開廷を宣言。

 原告から第1準備書面が出ていますね。
 それで請求の趣旨のところを確認したいのですが、請求の趣旨第2項(1)、(2)も、そうなんですが、「拡声機もしくは街頭宣伝車等の車両を用いて演説を行い」とありますね。これは、次に、どこにつながるのですかね?

 創価学会側は「いや、そのままなんですけど」と返答。これに対して裁判長。

 確認の意味なんですけどね、どこにつながるのかという。

 創価学会側は、

 ここは「行って」という意味で、その後の文言にかかっています。

 と答える。裁判長の確認は続く。

 そうですか、「行って」という趣旨ですね。それでは、それはそのように聞いておきます。
 それと、原告第2準備書面と第3準備書面を陳述。それと、被告槇の第2準備書面、証拠申出書と、被告黒田の第2準備書面、これは差替版を陳述ということですね。

 黒田被告は「はい」と返答。それに対して裁判長。

 それでは、これを陳述とします。それと証拠ですが、甲1から7までと、8から12までですね。甲1、2が原本で、その余は写しと。
 次に被告槇ですが、乙イは1から3までですね。このうち、乙イ2の1は、甲10と同じ鑑定書ですね。ですので、乙イ2の2の補充鑑定書を、乙イ2号証とします。
 次に被告黒田ですが……。

 ここで黒田被告が、封筒に入れた証拠を書記官に渡し、割ってはいる。

 証拠について説明したいのですが。

 裁判長が答える。

 ちょっと待ってください。(書類を受け取ったのち)この準備書面はクリーンコピーということですね。

 これに対して黒田被告。

 はい。それと証人申請が2件あります。

 裁判長が問う。

 はい、それでは証拠についてということですが、この乙22の1というのは?

 黒田被告が答える。

 これは、私が以前から演説で主張している内容です。断定的には言っていないという趣旨です。

 裁判長の確認は続く。

 それと本件で(殺害を)指示したという部分ですが、乙ロ21にあるんですか?

 黒田被告が答える。

 いや、これは創価学会が敗訴した裁判例についての本です。

 これに対して裁判長。

 乙ロ11というのは?

 黒田被告が答える。

 11の1が後藤組の後藤組長が書いた書籍で、11の2、3が「フライデー」と「週刊文春」に、それが紹介されたものです。
 今回、証人申請もしましたが、後藤組長と藤井(富雄)氏は密会ビデオに出てくる当事者ですので、この当事者に聞けば、殺害行為についての真実性が立証されますので、この2人について、ぜひ証人の採用をお願いしたい。

 裁判長が黒田被告に問う。

 密会ビデオに出てくるという話ですね。ですが、何をしたという話は出てきていない。乙ロ11自体には出てくるのですか?

 これに対して黒田被告。

 直接には出てきませんけども、ただ殺害依頼については、乙ロ12から15までに出てきます。

 裁判長の確認は続く。

 これは、どういうものなのですか?

 黒田被告が答える。

 12が自民党の白川勝彦氏が書いた本、13が同じく国会議員だった平野貞夫が書いた本です。14は魚住昭が書いた本で、15は国会タイムズです。

 これに対して裁判長。

 ふーん、そうですか。それでは7月30日、午後1時10分に判決を言い渡すことにします。本件は、これで終結します。

 騒然となる傍聴席。黒田被告が声を上げる。

 証人は、どうなるんですか!

 すでに席を立った裁判長、黒田被告のほうに振り向きながら、

 却下ということです。

 一言、言い添えて、裁判官席の裏にある出入り口から裁判長は退席した。
 傍聴席から西村修平氏らが叫ぶ。

 おかしいじゃないかー! 証人から聞けよ!

 そのほか、黒田被告や槇被告、傍聴席から、「おかしい!」「なんで証人を採用しないんだ!」といった怒号が飛び交う。
 すると突然、槇被告が裁判官席に上がり、裁判官を追いかけようとする。
 傍聴席にいた護国鬼十郎氏らが「槇さん! やめて!ダメ、ダメ!」等と制止したため、槇被告は引き返した。
 槇被告の代理人が、その様子を見ているだけであったため、創価学会側は「先生が止めないとダメですよ」と声をかけていたが、槇被告の代理人が動く気配はなかった。