Vexing (Soovin) | Shudder Log

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* このブログの内容はすべてフィクションであり、実在の人物や団体とは一切関係ありません。

「年齢順だよ」
 
スヒョン兄はそう言って、僕の隣に座った。
 
「違うよ」
 
僕がそう言うと、ヒョンの腕が肩に回され、髪をくしゃりと撫でられた。
 
「じゃあなんでだと思うの?」
 
笑みを含んだ声も、今日は心地よく思えない。
 
「知らない」
「年齢順だよ」
 
僕はスヒョン兄を見て――というより睨み付けて、もう一度言った。
 
「違うよ。分かってるでしょ」
 
ヒョンはまだ笑ったまま。
 
「分かった。人気順だ」
 
からかうように言われて、僕は盛大にため息をつく。
 
「じゃあ、それでいいよ」
「俺が一番人気だって認めるの?」
「僕が認めても認めなくても、本当の人気順は変わらないから」
 
ヒョンの肩に頭を乗せて、僕は目を閉じる。
 
「分かってるじゃない」
 
分かってる。
年齢順じゃないことも、人気順じゃないことも。
僕の歌がまだスヒョン兄には及ばないことも。
 
「だから、分かってないのはヒョンほうだよ」
「何を?」
 
僕は顔を上げて、スヒョン兄を見た。
 
「口でなんて言ったって、本当は違うこと」
 
ヒョンはやっと真剣な顔になって、僕を見つめ返す。
 
「そうだな」
 
またくしゃくしゃと髪を撫で、スヒョン兄は優しい顔になる。
 
「きっと次はケビンの番だ」
 
そして額に触れた唇が、僕のささくれ立った心を、少しだけ軽くしてくれた。