「年齢順だよ」
スヒョン兄はそう言って、僕の隣に座った。
「違うよ」
僕がそう言うと、ヒョンの腕が肩に回され、髪をくしゃりと撫でられた。
「じゃあなんでだと思うの?」
笑みを含んだ声も、今日は心地よく思えない。
「知らない」
「年齢順だよ」
僕はスヒョン兄を見て――というより睨み付けて、もう一度言った。
「違うよ。分かってるでしょ」
ヒョンはまだ笑ったまま。
「分かった。人気順だ」
からかうように言われて、僕は盛大にため息をつく。
「じゃあ、それでいいよ」
「俺が一番人気だって認めるの?」
「僕が認めても認めなくても、本当の人気順は変わらないから」
ヒョンの肩に頭を乗せて、僕は目を閉じる。
「分かってるじゃない」
分かってる。
年齢順じゃないことも、人気順じゃないことも。
僕の歌がまだスヒョン兄には及ばないことも。
「だから、分かってないのはヒョンほうだよ」
「何を?」
僕は顔を上げて、スヒョン兄を見た。
「口でなんて言ったって、本当は違うこと」
ヒョンはやっと真剣な顔になって、僕を見つめ返す。
「そうだな」
またくしゃくしゃと髪を撫で、スヒョン兄は優しい顔になる。
「きっと次はケビンの番だ」
そして額に触れた唇が、僕のささくれ立った心を、少しだけ軽くしてくれた。