JJがYCと仲良くなったのも、
HCがKBを可愛がったのも、
HGが親しかったのがJJとHCだったのも。
というところからのYoochul。
***
ヒチョル兄は怪訝そうな声で言った。
『オレ、ジェジュンにかけたんだけど』
「ジェジュン兄は今シャワーを浴びてます」
微かに水音がしているが、ヒョンはもちろん聞こえないだろう。
『どこにいるんだ?』
「ジェジュン兄の部屋です。昨日飲んでて、そのまま泊まったんですよ」
『ふーん』
そのまま黙り込んだヒョンに、俺は言う。
「出てきたらかけなおすように伝えます」
電話の向こうから、返事は聞こえない。
「もしもし、ヒチョル兄?」
『たまには連絡して来いよ、お前も』
遮るように発せられた言葉に、俺は咄嗟に謝罪を返す。
「スイマセン」
元々、すごく仲がいいというわけじゃない。
ジェジュン兄とヒチョル兄が連絡を取り合っているのは知っていたし、タイミングよく顔を合わせることもあったけど。
周囲はどうあれ、気にかけてくれていることも。
知っては、いた。
「じゃあ今度、飲みに連れて行ってくださいよ」
努めて軽く口に出してみる。
ヒチョル兄が何かを言おうと息を吸う音が聞こえて、けれど聞こえてきたのはジェジュン兄の声だった。
「ユチョン? 電話?」
シャワーを浴び終えたジェジュン兄は、頭にタオルを乗せたまま裸足でリビングへ入ってきた。
「出てきました。今、かわります」
ヒチョル兄に声をかけてから、スマホをジェジュン兄に差し出す。
「ヒチョル兄から」
「ヒチョル兄?」
ジェジュン兄は聞き返しながら、受け取ったスマホを耳に当てた。
「もしもし、ジェジュンです。え? ええ、そう、おれの部屋。あはは、違いますよ」
俺は立ち上がり、ジェジュン兄が出てきたばかりのバスルームへ向かった。