Yours Not Yours (2Seop) | Shudder Log

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* このブログの内容はすべてフィクションであり、実在の人物や団体とは一切関係ありません。

「最近のインタビューとか、教えてもらって一通り読んだんだけど」
 
突然振り向いて、AJが言った。
 
「なんで'僕のドンホ'なの?」
「そんなこと言ったっけ?」
 
聞き返した僕を、AJは抱きしめる。
 
「言ってた。ウェブのインタビュー記事で」
 
AJは冗談を言うときもあまり声が変わらなくて、だから僕はよく騙されるんだけど。
機嫌が悪いのか、茶化してるだけのか。
やっぱりよく分からない。
 
「だって、うちのドンホだし」
「うん、たぶんそういう意味だったと思うんだけど」
 
なんだ、通じてるんじゃん。
 
「気をつけてよ。'僕の'と'僕たちの'じゃ、全然意味が違うんだから」
「分かった」
 
肩越しに振り返ると、AJは以外にも寂し気な顔で。
僕の肩に顔を埋めた。
 
「俺の時は言い直してたのに」
「ジェソプのとき?」
「何かの動画で」
 
ああ、それもあったかもしれない。
僕のAJ、と言って、メンバーに突っ込まれて。
ファンと僕たちの、と言い直したんだ。
 
ドンホのときは。
いつだったのか、まだ思い出せないけど。
 
「ドンホに妬いてるの?」
 
かわいい弟に。
僕たちのドンホに。
 
嫉妬深いのは分かってたつもりだけど、メンバーにも?
 
「この前、言ったばっかりだからさ」
 
この前。
僕はずっとAJのものだと言った。
そして、AJは僕のものだとも言った。
 
でもインタビューは、「この前」のずっと前にされているのに。
個人的な発言でもないのに。
 
「ジェソプらしいけど」
 
僕の言葉に、AJが顔をあげる。
 
「安心してよね」
 
僕たちのAJ。
 
でも。
 
僕だけのAJ。
 
「僕のジェソプ」
 
僕はAJに寄りかかる。
 
「聞きたいなら、何度だって言うよ」
 
身体が倒れて、二人して横になる。
 
「ジェソプは僕のもの、僕はジェソプのもの」
 
呪文を唱えるように、子供に言い含めるように。
AJは身体を起こして、僕を見下ろす。
部屋の明かりを背にして、その表情は見えない。
AJは僕の頬を撫で、僕は落ちてきたキスを受けた。