思い出 | 地唄舞 吉村ゆかり 粋・はんなり日記

思い出




10年前に舞台にかけさせて頂いた
「鉄輪」の動画を久しぶりに観ました。




珍しく師匠にも褒めて頂いたのですが、
あまりにも下手すぎてビックリ!して
DVDを切り裂いて捨ててしまいたい、
褒めて頂いたけれど
お世辞にも程があると思った記憶があります。

でも今観ると頑張っていた
あの頃の記憶が蘇り、
懐かしさで胸がいっぱいに。

年齢を重ねて昔を振り返ることなんて
想像もつかなかったけれど、
どう頑張っても今こうしている瞬間も
過ぎれば過去のことであるように、
あの頃には戻らないのだなあと
ちょっとしんみりとしてしまいました。

人生は二度と同じことは起こらないと意識して、
大切に生きなければいけませんね。


「鉄輪」のあらすじは下記のとおりです。

夫が自分を捨てて後妻を娶ったことを
恨んだ市井の女が夫と後妻を呪い殺そうと、
貴船社に丑の刻参りを果たし、
女は、火を灯した鉄輪を頭に乗せた
鬼のような形相の生霊となって
自分を捨てた男の枕元に立ち、
男を連れて行こうとしますが、
陰陽師安倍晴明の祈祷により退散します。

夫を寝取った女の髪を手に絡ませて
後妻(うわなり)打ちをする等の
振り付けがある嫉妬に狂った凄惨な舞です。