旅話のつづきをど~ぞ!
☆☆☆
眼を疑うような人物が目の前に見え、思わずカメラのシャッターを押す手を止めた…
今まで感じたことのない衝撃が走る。
その人物は、なんと腕から青々とした苔を生やしていたのだ。
インドには様々な奇病を持つ人がいる。
手足がない人、体がすごい曲がり方をしている人、痩せこけて骸骨みたいになっている人、、
見ているうちになんだか普通の光景になってしまってくるくらいにいろんな人を見かける。
仕事ができないゆえ、物乞いになる。
栄養が偏るから病気になりやすい。
お金がないから病気も治せない。
物乞いとして同情を買いやすいからわざと自分や子供の手足を切り落としたりする人もいるそうだ。
ここハルドワールでは数メートル歩くだけでいろんな奇病を抱えた人とすれ違ってしまう。
腕から苔を生やしている人は数人見かけて、そこから植物みたいなものを生やしている人もいる。
自分は幻覚を見ているのだろうか?
まさか人間の腕から苔や植物が生えるわけがない・・・
見てはいけないと思い、なんとか視線をそらそうとするが、、
どうしても気づかれないように横目で見てしまう。
腕は完全に壊死して、もはや皮膚としての機能を果たしていないのだ。
その腕に苔を生やした男に通りがかった1人のインド人が小銭を渡した。
何ルピーをあげたのかは分からない。
礼を言った男はまた物乞いをしながらゆっくりと歩き出した。
つ☆づ☆く