荷物をまとめ、水を買いに夜のリシュケシュの町に出た。


土産物屋が店を閉じ始め、夜になればやることがない町だからふらふらする気にもならず、、

水を買った後、他の旅人と一緒に宿の屋上に行ってみることにした。


たわいもない自国話・旅の話、、、旅人同士の話は延々とつきることがない。


が、、

突然全ての光が一斉に消えた。


町の電力許容量を超えてしまったらしい・・・


それは夢のような光景だった。


ブレーカーが落ちた町はひっそりと静まり返り、さっきまで点いていた光の残像がぼんやり残っている。


桃源郷のような土地で蝋燭の火が消えたような感覚。


真っ暗で見えないけど、美しい山々がすぐそこにあって、ガンジス河は普段どおり流れているんだろう。


人間だけが灯りに左右されて生活してる?

灯りがなきゃ何もできない?

いや、現地人は左右されていないかも。


停電とか、きっとインドでは大都市以外毎日起こることだから。。


こんなことを考えてるうちに、町の一部分だけ灯りが点いた。

どうやら少し高めの宿では、停電時に自家発電できるシステムになっているらしい。


私の宿はというと、、無論自家発電なんかあるわけもなく真っ暗。。

まあ、懐中電灯もあるし、どうせもう寝るだけだしね。

さ、寝よ寝よ。


部屋に戻ろうとしたその時、、

町中の電力が回復し、時間差で次々と灯りがついていった。


それはそれは、言葉にできないくらい幻想的な光景・・・


ヨガは向いてなかったけど、この光景を見る為だけ此処に来て本当に良かったと思うくらい綺麗だった。


つ☆づ☆く