I CAN'T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE ~捧げるは愛のみ~ | 美肌ジャズタイム

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『ジャズをもっと身近に』をモットーに、歌とフルートで活動している日本の女性ジャズ歌手若生りえのブログ。ジャズの歌詞について語っています。

電球ここでの解釈は、私、若生りえがあくまでも歌手として歌わせて頂く際の、一つの歌詞の世界であり「こんな気持ちで歌わせて頂いております」という一つの意思表示です。この世界の認識を押し付けたりするものでもありません。あくまでもご参考までに。また文章をお使いになる場合はお手数ですが、ひと言ブログへコメント頂ければ幸いですSAYUうふふ

I CAN’T  GIVE  YOU  ANYTHING  BUT  LOVE
~捧げるは愛のみ~ 1928年
作詞/ドロスィー・フィールズ Dorothy Fields
作曲/ジミー・マクヒュー Jimmy McHugh

【恋人たちの会話から生まれたラブソング】

今日は1928年という

とても昔の曲を取り上げます!

もともとこの曲はブロードウェイミュージカル

『Blackbirds of 1928』の中の一曲。

なので最初のヴァースが男女の会話に

なっているんですね!!

ただ、この曲自体が誕生したのには

もう一つの素敵なエピソードがありました。

場所は、ニューヨーク『ティファニー本店』

そう、あの映画『ティファニーで朝食を』で

オードリー・ヘプバーンが主役を演じた

有名な舞台でもあります。

そのショーウィンドゥの前で、

ある若いカップルの男性の方が、

彼女に向かってこういったそうです・・・。

『ねぇ、ハニー、僕には今、こんな高価なものを買える
 お金はないけど、君のことをとっても愛しているよ!』
(Gee, honey, I can’t give you nothin’ but love

というようなことを言っていて、その会話をちょうど

『盗み聞き(!?)』した(笑)作者の二人が、

その会話にインスピレーションを得て、

近くの楽器店に飛び込んで、

展示してあったピアノで、

一気に作曲しちゃったのだとか!

しかもその楽器店。

ピアノ界のロールスロイス

キラキラスタインウェイキラキラ

のショールームだったのだとか!

こんないい曲をこんな場所で書いてもらって、

当の本人たちは知らなかったかもしれないけど

きっとその後、二人の恋人たちは

末永く幸せになったことでしょうバラ

ちなみに、ウールワースというのは、

激安売りの百貨店の名前のことで、

日本でいうところの・・・・・ーテ

みたいなものなのでしょうかちゅ

歌詞を呼んでいると、

「いつかは憧れのあのティファニーで、

 君にダイアモンドのブレスレットでも

 プレゼントできるように頑張るさ!」

という意気込みだったのかもしれませんねSAYUうふふ

【何を隠そう!私の思い出の曲!】

なんと!この歌には

私自身に思い入れがあります。

初めてジャズを覚えたのはこの歌でした。

この歌を聴くたび、歌うたびに、

初心に戻り、ジャズの楽しさ、魅力に

夢中になったころを思い出します。

大切に歌い続けていきたい歌です。

【誰を聴く??】

これだけ歴史のある歌ですから、

ほとんど有名な歌手は歌っています。

何度も録音しているし、

映画の中でも歌っている

ルイ・アームストロング!

ファッツ・ウォーラー!

ヴァースから歌っているのは、

クリフ・エドワーズ。

ロッド・スチュワートもヴァースを歌っていました。

女性歌手でも

ビリー・ホリデイ。

ドリス・デイ。

最近では、ダイアナ・クラール。

レディ・ガガ。

ですがっ!!


私はもう、エラ・フィッツジェラルド!!

彼女の歌うこの曲が大好きです!

ちなみに、メイ太郎も彼女の

フィンガースナップを聴くと

一緒に拍子をとりながら

なんちゃってジャズを歌っています(笑)

ジャズの魅力にとりつかれたように、

何度も何度も繰り返し聴いている、

私の超愛聴曲です!!

昔の有名なライブ映像を

見つけましたので、

ぜひご覧くださいね~
ラブニコニコ!!11

私のイチオシ!超ゴッキゲン!
エラ・フィッツジェラルドで!
2番目は可愛らしい声でチッチ~!
3番目はもうご存じのサッチモのマネで(笑)


男性のヴァースから歌っているのは
ディズニー映画『ピノキオ』で
美声のコオロギ役ジミニー・クリケットを
演じたことでも有名!
芸達者のウクレレ・アイクこと、
クリフ・エドワーズ
このころの芸や歌には、本当に味があります。

(VERSE /  MAN)
Gee but it’s tough to be broke, kid
It’s not a joke, kid, it’s curse
My luck is changing, it’s gotten
From simply rotten to something worse
Who knows someday I will win too?
I’ll begin to reach my prime
Now though I see what our end is
All I can spend is just my time

(VERSE /  WOMAN)
Rome wasn’t built in a day, kid
You have to pay, kid, for what you get
But I am willing to wait, dear
Your little mate, dear, will not forget
You have a lifetime before you
I’ll adore you, come what may
Please don’t be blue for the present
When it’s so pleasant to hear you say

(CHORUS)
I can’t give you anything but love, baby
That’s the only thing I’ve plenty of, baby
Dream awhile, scheme awhile, we’re sure to find
Happiness, and I guess, all those things you’ve
Always pined for
Gee I’d like to see you looking swell, baby
Diamond bracelets Woolworth doesn’t sell, baby
Till that lucky day, you know darned well, baby
I can’t give you anything but love


この歌といったら、やはり外せません!
ルイ・アームストロング

(ヴァース・男性)
いやぁ、それにしてもスッテンテンの
一文無しになるっていうのは辛いね
冗談じゃなくって、もう、最悪だよ

僕の運気は変わってきている
ひどい運気から、もっとひどい運気へとね

でもいったい誰がこの先の本当のことを
わかるっていうんだい?

だって、僕だっていつかは
大成功するかもしれないじゃないか!

そろそろいいお年頃だし、だからこそ、
僕達が欲しいものはわかってはいるんだけれど、
でも・・・今の僕が十分に使えるものは
ただの時間だけなんだ・・・

(ヴァース・女性)
『ローマは1日にしてならず・・・』ってね!

何かを手に入れるためには、それだけの代償を
払わなくちゃいけないのよ

でも、私は喜んでその日を待つわ!
無力な私だけど、あなたのことをいつも思っている

人生はね、まだまだずっと長くて、未来へ向かっているの
私はこれからもあなたを愛し続けるわ
たとえどんなことがあってもね!

だからお願い!
そんなに落ち込んだ顔をしないで!
だって・・・、本当に嬉しいんだから
あなたがこんな風に言ってくれるのを聴くのは・・・

(コーラス)

僕には愛しかあげられないんだ、ベイビー
それだけしかないけれど、でも、
愛だけはたっくさん持っているんだ

もうしばらくの間は、君との将来のことを夢見ていよう
そうすればいつかは、僕や君が望んでいたことすべてを
手に入れられるはずだから

きれいな君を見るのは大好きだよ、ベイビー!
ウールワースでは売っていないような
ダイヤモンドのブレスレットなんかをしてね!

だから今は、君もよくご存知の通りの僕だけど、
そんな幸せな日が来るまでは、愛する人よ、
僕には愛しかあげられないんだ