風邪は小さい時から引きやすかったです。
手をしょっちゅう口に入れる癖があったので余計でした。
 
症状は、熱はあまり出ず、咳が立て続けに出て、息ができないくらいになる…ほぼ毎回、まるで喘息のようでした。
 
鼻水が噛めないので、余計咳込みます。
まだ耳鼻科に行けていた頃は、耳鼻科で鼻水をよく取ってもらいました。
本人処置中は、嫌がって暴れようとしますが、小学校ぐらいまでは何人かで押さえ込んで、なんとか鼻水を吸い込めました。
処置後はスッキリするようで、その辺りがわかるのか、耳鼻科に行くことは嫌がりませんでした。
 
でも、私と同じ身長になってきた中学生以降は、力もそれなりに強くなって(嫌なことには普段の何倍もの力を出してくるので余計です)、押さえ込んでの治療は難しくなりました。
なので、鼻水取りは、家でティッシュを鼻につっこんで、わずかについてくる鼻水を引っ張って取るをただただ繰り返す方法に頼らざるを得ませんでした。
 
ご飯が食べたいけど、咳込んで吐く。
寝たいけど、咳込んで、全然寝られない。
 
ある程度元気になっても、咳込んで吐くはなかなか治まらないので、学校や作業所になかなか復帰できませんでした。
 
家だけの生活が長くなると、息子もストレスが溜まってきて、機嫌が悪くなる…咳をする…吐く…。
元気な頃は、一か八か的に復帰させながら、最終的に治っていく、のパターンでした。
 
一度咳止めを処方していただいたことがありましたが、咳は見事に治まるものの、薬がきついらしく、口内炎がたくさんできるわ、便秘気味になるわで、それはそれで、機嫌凄まじく悪くなり、復帰は遠のくばかりでした…
 
往診で診ていただいた時も、薬の中に咳止めが入っていましたが、あまり効いているようには思えず、そのことを先生に尋ねると、「(効き目が)強い薬は、副作用もきついからね〜」と言われ、納得した覚えがあります。
 
痰を切る方の薬は大事と、こちらも小さい頃から風邪の度に処方されましたが、のませると余計に咳込んでる風で、「この薬、大丈夫なの?」と咳込み続ける息子の前でよく途方に暮れたりしました。
でも、「咳は悪いことではない。悪い菌を外に出すための自己防衛。」と何人かの先生に言われ、とにかく薬を信じて耐え凌ぐしかありませんでした。
 
それでも、どうしようもない時や、抗生剤等で下痢がひどくなったりして、再三通院することもあり、やっと学校や作業所に復帰した時は、親子が離れて過ごせる場所があるありがたさを、しみじみ感じたりしました。
そして、元気に笑っている息子を見ると、ただそれだけで、とても幸せな気持ちになりました。
 
その後、運動機能が衰え出してきた頃から、風邪等で体がしんどい時は、家から動けなくなりました。
なので、主治医に予めお薬をもらっておいて、対処しました。
ただなかなか薬がすぐには効かないことも多く、どの薬をのませたらいいかも、私が全部考えないといけなかったので、体調を崩す度に、とても不安な思いをしました。
それで、主治医から「往診を受けてみては?」と言われ、相談支援員さんに相談して、往診を受けることになりました。
月2回の定期検診に、緊急の場合は24時間体制で対応していただける往診は、ものすごく心強かったです。
 
でも、往診を受けだして1年後に、息子は突然亡くなってしまいました。
往診、訪問リハビリなど、いろんなことが整っていく中で、それが全部活かせず、本当に残念です。