息子は、自閉症でもありました。

 
生後8ヶ月ごろには喃語も盛んで、あやすと目を合わせて笑うし、知的障がいの方は特に気にしていなくて、それよりもその頃は、座ること、歩くことといった、運動面をとにかく周りは心配し、ケアーしてもらっていました。
 
ただ運動面が遅かったのもありますが、同世代の乳幼児達と比べると、とてもおとなしく、好奇心も乏しかったように思います。
そして、人に対しての、特に同世代や子ども達への興味は、さらに乏しかったです。
 
言葉が出てきたのは、1歳半頃かな?
「あーもう!」が最初でした。
私がよく口にしていたのでしょうね(笑)
 
それから、食べることの好きな息子は、「お茶」「のり」など物の名前に関しては、少しずつ単語も増えていきましたが、いつまでたってもパパ、ママは呼んでくれませんでした(これは、結局最後まで呼んでくれませんでした)。
 
歩き出した2〜3歳くらいになっても、覚えていくのは、自分に必要な物の名前が中心で、自分の要求は、知っている単語とかを使ったり、時には大人を物の場所まで連れていって伝えようとしていましたが、こちらからの要求は、なかなか伝わらず、いろいろな場面で、困ることが増えていきました。
 
「自閉症じゃないだろうか?」
 
そんな不安が浮かんできて、主治医や療育園の先生方に相談しましたが、「人と目を合わすので、大丈夫じゃないかな〜」という応えが返ってくるばかりでした。
 
そんな時、療育園の保護者会から、自閉症の診断や療育プログラムをしている施設への見学のお知らせが入りました。
 
すぐに申し込み、見学に参加しました。
 
まず、施設の先生による講演が少しありました。
「症状は人それぞれだけど、普通は、たくさんの人が喋っていても特定の人の話を集中して聞くことができるけれども、自閉症の人は、関係ない人の話声もすごく聞こえてしまって、集中して聞き取れない人が多い。
初めての場所や物、経験は、普通の人より狭い範囲の視野しか見えず、一定の物だけに集中してしまって、周りが見えない人が多い。
言葉を話す場合、例えば『2階行く』と言えば、ニ語話した様に聞こえるけれども、フレーズをまるごと覚えて言っているだけなので、一語の範囲になり、『ママ、あっち!』とか人を指す言葉などを入れたりするような話し方を、ニ語以上話したと言うんですよ」
などなど、思い当たる節がいくつもあって、「あ~、息子はやっぱり自閉症だな」と感じました。
 
そして、すぐ診察を申し込みました。
数少ない施設を求めて、たくさんの人が診察を待っている状態で、半年ぐらい待ったと思います。
診察、観察検査を経て、結果を聞きに行くと、「結構、自閉症です」と言われました。息子、4歳の時です。
 
そして、すぐさま、療育プログラムを申し込みました。
こちらもかなりの待機患者がいる中、運良く、就学前の一年間、週1のプログラムを受けることができました。 
 
そのプログラムは、当時としてはまだ珍しかった、『TEACCH』というプログラムでした。