夏に次の診察があって、そこで一応訓練は一区切りとなります
OTでもSTでも著しい成長が見られて、あとは小学校でお友達と一緒に学ぶ事が一番のリハビリになると判断されたようです
特にSTでは食事の進み具合がここ半年で急激に伸びたのですが、あとは毎日の練習あるのみ
STでかっぱえびせん、キャラメルコーン、じゃがりこなどを食べさせてくれたのですが、特に固いじゃがりこも上手く噛んで食べる事ができていたので、家で毎日色んな物を試すように言われました
お茶も小さなコップで自分で飲む事が出来ました
先生からはものすごく成長した事を褒められました
在宅で呼吸器をつけていた子が呼吸器離脱して日中酸素も外れ、歩いて喋ってご飯も食べてが出来るようになったのはなかなかレアなケースらしいです
この調子で小学校生活も給食も食べれるように頑張るぞ
昨日は経管栄養のお友達のママと食べる事についてラインで盛り上がったのですが、一概に食べると言ってもその子の病気や口の中の状態から色んなケースがあるようで。。。
だけど、基本は一緒のような気がするので、息子がここまで口から食べれるようになった経緯をまとめてみたいと思います
息子が食べれるようになるための第一関門は口の中の過敏さ
生まれてから長らく呼吸器をつけて寝かされていたため口の中の過敏さはかなり酷いものでした
味のあるもの、冷たいもの、熱いものが全くダメ
まずは過敏さを取るために歯磨きから開始
最初はものすごく嫌がっていましたが、歯磨きはやらないといけないものなので無理矢理押さえつけてでも歯を磨き、一緒に舌や口の中に刺激を与えていました
口腔内過敏のある子は顔を触られるのも嫌がる子が多く、息子も未だに顔が敏感です
戯れながら顔やほっぺたを撫でたり、口元を触ったりするのも過敏さを和らげるには大事な事のようでした
ある程度歯磨きが慣れてくると、歯ブラシに薄いお茶などの味をつけて歯を磨く
歯磨き粉の味を色々と変えてみる
この二つを毎晩丁寧にやる事で、うがいが出来ない息子でも歯科検診では全く問題なし
いつも「お母さん頑張ってますね」と褒められます
いや、経口訓練のためなんですけどね。。。
歯磨きが慣れてきたら、歯ブラシをスプーンに持ち替えて、薄いお茶や味噌汁から口腔内の味の訓練をしました
それにも慣れてきたら色んな味を試し、サラサラのお粥から、少しずつ形態を上げていき、トロッとしたおかゆへ
この時、嚥下が上手く出来ているかも重要なポイントです
むせたり誤嚥したりするならば嚥下機能に問題があるかもしれないので主治医に相談
息子は問題がなかったので、そのままおかゆの硬さを上げていきました
STの先生の中には甘いものなら受け入れしやすくてよく食べるかもしれないからと言ってくれる方もいたのですが、息子の口腔内過敏さは甘いものの刺激が全くダメで、出し汁が一番好みました
なのでこの頃はだし粥をよく作っていました
薄いだし粥から少しずつ味を濃くして。。。
慣れてくるとトロッとしたお粥から少し固めのお粥へ
ミキサー食の味のバリエーションも増やしていきました
ダメだった甘い物も少しずつ受け入れるように。。。
ここまでくると次の関門は嚥下力と咀嚼力
固めのドロっとしたお粥を舌で押しつぶして飲み込める舌の筋力や、嚥下する際の喉の筋力の訓練です
固めのお粥やミキサー食を舌で潰して飲み込めるようになったら、お粥の中にミキサーしていない粒々のお粥をほんの少しから混ぜて飲み込めるかを実験
最初は全く飲み込めず、ほんの少しの粒々でも反射が起こってえずいていました
それでも少しずつ練習するうちに嚥下する筋力もアップしてきたのか、粒のあるものでも飲み込めるようになりました
舌で押しつぶして粒のあるものを飲み込める筋力がついてくる頃にはミキサー食は注入がいらないくらいの量を食べるようになっていました
ここまでくると第二関門クリア
次は噛んで食べる訓練です
ミキサー食をある程度食べれるようにはなってきましたが、息子の場合、乾いたものを口に入れて留めておくというのがまだまだ口腔内が過敏のためかできませんでした
そこで卵ボーロなど口の中で唾液で溶けるお菓子をまずはサラサラにすり鉢などですりつぶしてから、口の中で溶かす訓練をしました
最初は粉の物も受け付けず、マーライオンのように撒き散らしていましたが、これも慣れ
卵ボーロのすり潰しが溶かして食べれるようになったら、少しだけ粗めの粒を残して口へ
固形が残っていても口の中で溶けるんだよ、と教える事で固形を口に留める事が出来るようになってきました
綿あめなどの口の中で溶けるお菓子は好んで食べていました
甘い物もこの頃には好きになっていて、綿あめ食べたさにおやつをせがむ事も。。。
それと一緒に噛む練習
歯で噛む練習としてはSTの先生に勧められたのはグミなどをガーゼに包んで奥歯で噛ませる練習、スルメなどの固いものを噛ませる練習だったのですが、一番息子に当たったのはこれ
噛むものは水分の多い果物や野菜より、唐揚げや魚肉ソーセージなどの弾力のあるものがいいらしいのですが、息子にはドライマンゴーが当たりでした
噛まないと味が出ないので、何回も噛む
これで噛むという事が理解できてきたような気がします
そこで卵ボーロなどを奥歯の方に置いてあげて噛むを繰り返すうちに、固形のものを食べる感覚が掴めて今に至るようになりました
ただ、まだまだ口の中の動きが未熟なので噛むのに時間がかかります
STの先生からは息子の食べやすいペーストの物を歯とほっぺの間において、舌を使って中心に持ってきて飲み込める練習をするように言われ、息子の好きなペースト食を小さなスプーンで歯とほっぺの間において飲み込む練習もしました
それによって口の中の舌の使い方を教えています
大分食べれるようになってきたのですが、まだ大きなものを歯で噛みきって食べるができないので、それが出来るように今は訓練中です
でも、経口訓練完了まであと少し
歯の生え変わりで前歯がないので噛みきるのは難しいですが、徐々に訓練していきたいと思います
その子の病気や口の中の環境によって必ずしもこれで食べれるようになるとは言えませんが、息子の場合、こうやって時間をかけて食べるようになりました
今日のお昼ご飯
やっぱり子供が美味しいと言ってくれると母は嬉しい