【本日、王様ご一家が王室御用達である近代デパートをご訪問されている。

この近代デパートは、王様の御父上が社長をされているデパートで、ご一家でよく訪れていらっしゃる。

お子様達にとっては、お祖父様のデパートということもありお子様達だけでご訪問されることも。

ご訪問されて、先ず最初に訪れたのは、今秋ご出産予定の双子のお子様達のベビー用品を取り扱う店舗。

普段は、他の来場者も一緒に店舗に入ることが出来るようだが今回は貸切状態になっている。

店舗だけでなくこのフロア全部がご一家以外立ち入り禁止となっている。

そんな厳重な中、当社の得た情報によると、双子用ベビーカーをご購入されたもよう。

また、チャイルドシートにもなるベビーカーも。

ただそれは、王様のご両親、近代デパート社長ご夫妻であり、双子のお子様達のお祖父様お祖母様からのプレゼント。

そのお支払方法は、プレゼントのベビーカーは社員割引、カード支払い割引など全ての割引特典にて購入されたもよう。

双子用ベビーカーは、王様のカードで1回払にて購入。

なお、その前にお印を刺繍したタオル等をご購入されている。

この刺繍代金は、お生まれになる双子のお子様達のお兄様にあたるヒョクチェ王子様とドンヘ王子様、お姉様にあたるハル王女様がお手伝いをしてコツコツためられたお小遣いから出されている。】



「なんか、よく調べてあるな。」

「どこかに隠しカメラでもあるんじゃないの?」

「うーん、後で検査させないとな。」



本当によく調べてある。

購入品は仕方ないとして支払方法まで。

お義母様じゃないけど隠しカメラが置いてあったんじゃないかと疑ってしまう。

でも、まだここじゃこの子達の性別も名前もお印のことにも触れていない。

わかったのここじゃないの?



お義母様が「でも、隠しカメラが設置されていたら、性別もお印もわかっているはずだけど。」

「それに、チビ達がウォンとヒョナの名前を連発していたかなら。」シウォナも首を捻っている。

お義父様も「ここじゃないのかもしれないな。」

お義母様が「でも、支払方法や購入品のことが書いてあるわよ。」

シウォナが「不思議だよな。」

お義父様が「ウチだけじゃなくて顧客の皆様にご心配をおかけする問題だから徹底的に調査する必要があるな。」



確かに、今の世の中個人情報漏洩が会社の命取りになる。

富裕層を顧客として持っているデパートは特にだ。

簡単に漏れるようだとそっぽを向かれると同時に訴訟対象にもなりかねない。

富裕層は顧問弁護士を持っていることが多いから。

お義父様としても神経を使われる問題だ。



子供達、ヒョクとドンヘが自分達がウォンとヒョナの刺繍代のことが記事になっていて、それをシウォナが読んでいるのが不思議みたいだ。


小声で「僕達のことが出てるみたい。」って言っている。


お義母様が「次、次読んで。」



【約1時間の貸切状態から店長らに見送られて、社長室へ。

ここで、昼食を取られる。

お子様達は、近代デパート名物のお子様ランチ。

王様をはじめ大人の方々はステーキ。】



「嫌だわ。何を食べたのか書いてあるゥ。」と顔をしかめられる。


またもや、俺達が 昼食に何を食べたかバレている。


大人達が記事に関心があるけれど、ハルは飽きたみたいで袋から🐻のぬいぐるみを出して来てソファーで遊んでいる。

もしかしたら、寝ちゃうかも。


同じようにヒョクとドンヘもソファーに眠そうな顔で座った。

お昼を食べて《夏祭り》で遊んだもんね。

眠いよね。



思った通りハルが🐻のぬいぐるみを抱っこして、ヒョクとドンヘもお互いの肩に頭を乗せる形で眠ってしまった。


そんな3人を見て、大人達は暫し記事を読むのを中断して、ソファーをベッドに形を変えて、靴を脱がせて、お義母様は秘書さんに枕とタオルケットを持って来てもらって、子供達のお昼寝タイムの用意を整える。



お義母様が「私達も休憩しましょうよ。」

シウォナが「賛成。」

お義父様が「喉が乾いたから何か飲もう。」

シウォナが「俺、アイスアメリカーノ。」

お義母様が「キュヒョンさんも、それでいい?」

俺が頷くと、秘書さんに「アイスアメリカーノ4つ。」と連絡してくださる。