「なんだよ。」

「どうしたの?」

「何が出ているのかな?」




シウォナとお義父様とお義母様が俺のスマホを覗き込む。




子供達が、俺に《輪投げ》の景品を見せようと、それぞれが袋からぬいぐるみを取り出しかけている手を止めて、俺達の方を見ている。




ヒョクとドンヘが小声で「何かあったのかなぁ。」とヒソヒソ話をしている。

ハルもお兄ちゃん達に「ママ、どうちたの?」と訊いている。

ヒョクとドンヘが "僕達には、 わからないよ。" という風に首を振っている。

「しょーなんだ。お兄ちゃん達にわからことは、ハルちゃんにはわからないよね。」




シウォナ達が覗き込んだスマホには



センセーショナルな文字が踊っている。




スクープ🔎

お子様は、王子様&王女様

お名前は、ウォン王子様&ヒョナ王女様

お印は、ユニコーン🦄&コアラ🐨




「どういうことなんだ!」

「何で、ばれたの?」

「誰かがリークしたのか?」

「誰かって誰だよ。」

「この事を知っているのは、私達と先生方とヘス達ぐらいだろ?」

シウォナとお義父様がジロジロお義母様を見ている。

「何よ、なんで私を見るのよ。私は、喋ってないわよ。」

「本当か?」

「当たり前じゃない。なんで私が喋るのよ。キュヒョンさんが生まれるまでみんなに知られるのを嫌がっていたのよ。」

「母さんは、キュヒョナが嫌がることをよくするじゃないか?」

「なんてことを言うのよ。濡れ衣よ。私は言ってないわよ。」お義母様が全面否定される。



「記事は見出しだけか?内容は書いてないのか?」とお義父様がもっともなことをおっしゃって下さる。



あッ、そうだ記事があったんだ。

俺は、さっきお義母様はおっしゃっていたように、この子達が生まれて来るまで、性別も名前もお印も秘密にしていたかった。

だから、俺がこの子達のために購入した物から性別やお印がバレる気がして、節約もあるけどヒョク達やハルのお下がりを活用しようと思っていた。

『なんでわかったんだろう?』

『なんでバレたんだろう?』

『誰が?』

あまりのショックで見出しだけを見て思考が停止してしまっていた。

記事があることをすっかり忘れていた。

記事を読めば、『俺のなぜが?』わかったのに、完全に失念していた。





シウォナが見出しの下の記事を読み出す。






【現在、双子をご懐妊中の王妃様のお腹の中のお子様が王子様なのか王女様なのか、全国民の注目が集まっている。

また、同様にお名前やお印に注目が集まっている。

当社が取材を進めているうちに、お腹の双子お子様の性別が判明した。

それと同時にお名前やお印も判明した。

その経緯となぜその結論に至ったのかを書く前に、今回の取材は当社独自のネットワークを駆使したもので、断じて強引な取材で得た情報ではございません。】



「なんだ、こいつ自分の所を正当化しやがって💢ゴシップ記事ばかり書いての会社のくせに。どうせ、強引に聞き出してるんだろう。あるいは金を積んで口を割らせているに違いない。」シウォナが憤っている。


「早く、次読んで。」お義母様がシウォナを促す。



いよいよ、俺が知りたかった" どうしてわかった" のかが判明する。