シウォナの叫び声は" お義母様に怒られている!" ということでハルと歩く。
手を繋いでいるハルが途中で立ち止まる。
「どうしたの?どこか痛い?」
「うううん、どこも痛くないよ。」
「じゃあ、どうして止まったの?」
「うんとね、ハルちゃん、双子の赤ちゃんのおねーたんになるんだよね。」
「そうだよ。双子ちゃんのお姉ちゃんになるよ。」
「ハルちゃん、いいおねーたんになれるかな?」
「ハルは、優しいからきっといいお姉ちゃんになれるとママは思うけど。心配?」
「うん、ハルちゃんね。今までは、パパやママやヒョクおにーたんやドンヘおにーたんがハルちゃんが一番小さいから守ってくれたり、何でも一番にさせてくれていたけど、そんな風にハルちゃん出来るのかなぁって思っちゃったの。」
「そんな事心配しなくて大丈夫だよ。ハルはハルらしく双子と一緒にいてくれればいいんだよ。」
「いいの?」
「いいよ。無理にお姉ちゃんらしくする必要はないよ。」
「でも……」
「さっきハルも言っていたけどハルもまだ小さいんだからね。双子と一緒に遊んであげるだけでいいよ。
」
「じゃあ、一緒に遊ぶ。」
「お願いします。」
「ちょっと待って、ママ。」
ハルが首を傾げて何か考えている。
「こんにちは。男の子の赤ちゃん、ワタチはハルおねーたんでしゅ。女の子の赤ちゃん、ワタチはハルおねーたんでちゅ。よろちくね。」と言って俺のをお腹にお辞儀をして
「ママ、お腹触ってもいい?」
「どうぞ。」
ハルが2人の挨拶をすることは以前もしたことがあるので、俺もなんとなく想像がついたけれど、この先は想像がつかない。
ハルが俺のお腹を優しく撫でながら、「赤ちゃん、ママのお腹に来てくれてありがとう。パパもママもヒョクおにーたんもドンヘおにーたんもパパのジイジもバアバもママのジイジもバアバもみんな待ってるよ。ハルおねーたんも待ってるよ。生まれて来てくれたら、毎日、ハルおねーたんが " いい子、いい子 "してあげるね。はやく生まれて来てね。」と俺のお腹の双子に語りかけている。
俺は、ハルの様子に「ハルありがとう。きっと、双子ちゃんもハルが " いい子、いい子 " してくれたから喜んでいるよ。もう、こんないいお姉ちゃんはいないよ。赤ちゃんの事を大事にしてくれてありがとう。ママも嬉しいよ。さっき、ハルがいいお姉ちゃんになれるか心配って言っていたけど、こんな素敵な事をしてくれたけで、ハルはもう十分いいお姉ちゃんだよ。」と言ってハルをしっかりと抱き締めた。
抱き締めながら「双子の代わりにママが " ありがとう。" って言っておくね。ハルはハルのままでいいんだよ。ハルが双子を大好きでいてくれる、それで十分なんだからね。」ハルに言っている。
言っているうちに涙が溢れて来た。
俺が、今後はお腹の中の赤ちゃんに「いいね、赤ちゃん。可愛くて優しいハルお姉ちゃんがいて。」ハルを抱き締めたまま言う。