再び部屋に灯りが点いて


「素敵な演奏を聞かせてくれた🐧ちゃん楽団に大きな拍手をお願いしまーす。」というジョンス首相の言葉でみんなが🐧ちゃん達に盛大な拍手を贈っている。

" ピー"と指笛や「ブラボー」と いう歓声まで起こってる。


🐧ちゃん達が並んで、まるでミュージカル俳優の様にご挨拶をして緞帳が閉まる。


「アンコール、アンコール!」っていう声まで

さすがに《Happy Birthday 》 を何度も演奏するのはおかしいので

「皆様、お楽しみは後でということで、まずはバースデーディナーをいただくことにしませんか。しばらくは、ごちそうをいただきながらご歓談を……」とジョンス首相が食事タイムに上手にもっていってくれる。


ハルも「🐧ちゃん達スゴいね。上手だったね。」と大興奮している。

お義母様も「さすがね、あの🐧一味は、UMA GROUP知り合いというだけあってただ者じゃないわ。 」と妙な感心の仕方をしている。




緞帳が閉まったその裏では


🐧「今度は間違わずに出来た。ぎゅったんにも見せたかったな。」

🐯「🐯ちゃんは、ドンヘちゃんの時もやる。」

🐧「やらないからね。」

🐯「えっ……😢」

🐧「ごちそう食べよう~。」

🐴「こぼさないでくださいね。」

🐧「平気、大丈夫。」

🐴「心配だな……」



お義父様が用意してくださったシェフのお料理も、バアヤ達と小さい🐴さんが作ってくれたお料理も全部美味しい。


食事の間もみんなが俺に「お誕生日おめでとうございます。」と何度もお祝いの言葉を言いに来てくれる。

その度にシャンパンやワインを持って俺のグラスにつごうとする。

「ダメよ、皆さん、キュヒョンさんのお腹には赤ちゃんがいるかもしれないのよ。」と言ってお酒をシャットアウトしてくれる。

「えっ、そうなんですか?二重のおめでたじゃないですか。」

「いや、そんなことないんです。俺、お酒飲みますよ。ついでくださいよ。」

「なに言ってるのよ、キュヒョンさん。赤ちゃんが出来ているかもしれないのよ。」

「だから出来ていません。」" もう、なんてことを言わせるんだよ。恥ずかしいじゃないか。"

「おかしいわね。そろそろ出来ていてもいいはずなのに。シウォン、ちゃんとしているの?」

「母さん、こんな所でいう言葉じゃないだろう。みんなビックリしているよ。」

「でも、大事なことでしょう。」

「そうだけどね。プライベートな事だしデリケートな事なんだよ。」

「とにかく、お酒はダメよ。それから、今夜は3人ウチに連れて行くから、二人っきりにしてあげるから、頑張りなさいね。」

「もう、母さん、ストップ。喋らない。」

お酒も飲んでないのに、俺は顔が真っ赤になる。

シャンパンやワインを持った首脳陣もどうしていいのか困っている。


その時、絶妙なタイミングでジョンス首相のMCが

「皆様、ここで、先ほどワタクシが言った言葉覚えていますか?王妃様のお誕生日を祝してショーが開催されます。今から10分後です。中座されると損をすること間違いなしですので、まだ食べていない物がある方はしっかり食べて、また、お手洗いも済ませて10分後にお会いしましょう。」


「何?誰か来るの?」ショーがあるなんて初めて聞かされた俺はビックリしてシウォナや子供達に聞いてしまった。

シウォナも子供達も知らないと首を振っている。

「もしかしたら、父さんがデパートのイベントとかでマジックをすることがあるからマジックショーかなぁ?」

「手品?」

「僕、本物見たことがない。」

「ハルちゃんも。」

「楽しみだな。」

「オイ、オイ。まだマジックって決まった訳じゃないよ。」とシウォナが慌てている。



🐧「美味しいね。来て良かった。」

👦「🐧ちゃん、服にソース付いてる。」

😺「お前、口の周りもソースだらけだぞ!」

🐴「ワイシャツ、シミ抜き出来ますでしょうか。」

🐧「大丈夫だよ、出来るよ。」

🐰「🐧ちゃんやんないのに。」

🐷「おかわりくださ~い。」

🐢「こんな食べたの久しぶり。」

🐯「お肉、たんぱく質。筋肉。」

🐵「ラーメン、美味しいね。」

🐥「余ったら持って帰っていいのかな。」



「は~い、みなさま~。お席にご着席願いま~す。」とジョンス首相がみんなを席に着かせる様に言っている。




ブー!と開演を告げる音がする。



何が始まるのかな。

ドキドキする。



先ほどの深紅の緞帳にスポットライトが当たって



幕が開く。