熊本県山鹿市鹿本、昼夜の寒暖差が激しく、山間の昔ながらの原風景が残る里山の美しい町。同世代の若き農家である市原さんが、管理栄養士や野菜ソムリエの資格を活かしながら、旦那さまやお父さんと共に丁寧にお米を作り、心が豊かになる暮らしを里山の関わりを元に伝えています。

高齢化や担い手不足で急速に荒廃が進む里山を次世代に繋げていきたいと、相良あいがもん倶楽部を立ち上げ、里山農業に取り組んでおり、合鴨を使った無農薬無化学肥料のお米を作っています。里山は、山間の棚田の田んぼで、標高が高いので昼夜の寒暖差が激しく、太陽の光をしっかりと浴びて育つことができ、生活排水が一切入らない山からの清流が流れ込む大変お米作りに適した地区ではありますが、反面で、大型の機械が入ることができない、栽培の難しい田んぼでもあります。

市原さんご家族は、そんな里山の良いところも大変なところも承知しながら、お米作りや栗の栽培など、里山を繋いでいくための農業を続けています。熊本の山鹿地区のお米は以前よりとても美味しくて分けて頂いていたのですが、無農薬無化学肥料の合鴨栽培というよりこだわった生産者の顔が見えるお米を求めて、産地に伺いました。あと一ヶ月で出産を控える市原菜穂子さんとお父様が迎えて下さり、美しい山間の田んぼを見学させて下さいました。ピンッと張った太い茎の稲穂は、無農薬無化学肥料栽培の田んぼとは思えないほど、雑草がなく、美しくて感動しました。畔に水路を作り、水を迂回させなければ水が冷たすぎてしまうという気候条件も東北や北陸地方と似ており、米作りの産地としての良質さを感じさせます。

今年は、初めてのお取り引きで、僅かな量しかお分け頂くことができませんが、里山を守るために丁寧に作られたお米を毎年少しずつでも量を増やし、その地形を守っていくことの一助になればいいなと思いました。11月半ば頃にはお店にお届け出来るかt思います!