鴨志田リエ 令和3年度コロナ関連の代表質問 | 前目黒区議会議員 鴨志田リエ オフィシャルブログPowered by Ameba

前目黒区議会議員 鴨志田リエ オフィシャルブログPowered by Ameba

鴨志田リエ オフィシャルブログ「前目黒区議会議員 鴨志田リエ」Powered by Ameba

3月18日の代表質問60分の内容です。

映像は目黒区議会ホームページでご覧いただけます。

 

 

令和3年第1回定例会 代表質問

 

 世界各地で新型コロナウイルスの感染拡大が1年を経ても続き、コロナワクチン予防接種が世界各国で始まりましたが、未だ収束のめどがつかない状況です。

 紀元前より、人類は疫病との戦いの歴史ですが、100年前のパンデミック、スペイン風邪が猛威を振るった時代と違い、医療は飛躍的に発達し、世界は瞬時に情報共有が可能な時代となりました。世界の英知を結集して未知のウイルスと戦はなければなりません。

 

第1問 東京23区が連携した新型コロナウイルス対策について

 コロナ対策で、かつてないほど首長の政策や発言が注目されています。また、政府がコロナ対策で右往左往する中で、全国知事会や市長会も発言を強め地方自治への関心が高まっています。

 東京都は2040年代に向けた長期構想「未来の東京戦略」案で、コロナ感染拡大を受け、乗り越えるべき課題として「感染症の脅威」を「気候危機」と共に位置づけました。

 23区各自治体も危機感を持ってコロナ対策に取組んでいますが、政策も発進力もバラバラ感は否めず、ふるさと納税など不合理な税制改正に関しては、特別区区長会が一体となりましたが、歴史的なコロナ危機に対して区長会の姿が一向に見えず、23区の自治の発展をテーマとする私は、もどかしさを抱いている次第です。

 新型コロナウイルスの震源地である東京23区は特別区区長会、議長会、人事・厚生事務組合、協議会が連携し、対策を講じるべきではないでしょうか。

 

1点目 

 ワクチン接種という、失敗の許されない任務の現場を預かる自治体に「国としてワクチン接種記録管理システムのデータベースは作らない」と厚生労働省の方針から、目黒区はじめ各自治体がそれぞれのベンダーを選び、全国に独自の形式が乱立する有様です。

 コロナ禍で政府のデジタル・トランス・フォーメーションの遅れが、幾度も問題になってきました。1月末の参院予算委員会で、河野ワクチン担当大臣が

「自治体に負担が増えない全国一律の新システム導入を決定する」と表明しましたが、コロナ接触確認アプリの不具合が昨年から指摘されていたにも関わらず、厚労省が4か月放置した問題が、つい最近クローズアップされ、給付金から始まった政府の続く失敗を断てるか、これまでの教訓が生かされることを願っています。

それ以前に区長会がワクチン接種という大プロジェクトを連携して取り組む、例えば費用対効果、合理性の観点から、ワクチン接種記録管理システムを共同で作るなど、議論がされたか、又、結果的に共同開発が成されなかった理由をお伺いいたします。

 

2点目

 我が23区のシンクタンクである、特別区区長会調査研究機構令和3年度の新規研究テーマが5区から提案されました。

 その中で、港区提案の「新型コロナウイルスによる社会変容と特別区の行政運営への影響」は、まさに時を得ています。調査研究は今後となりますが、港区のテーマを深化させて頂きたいと思います。

 また感染症を検証することは未来へのフィードバックとなり、昨年の私が一般質問した「23区に特化した新型コロナウイルス感染症のデータ化」を次年度に向けて機構へ研究テーマとして提案してはいかがでしょうか、見解をお伺いいたします。

 

3点目

 どの役所も保健所も通常業務に加え昨年2月からコロナ対応に追われています。特に住民と接触する窓口は今も密の状態です。幸いにも区役所窓口でクラスターが発生していませんが、職員の健康があってこその役所であり、職員を守ることもトップの使命であります。

 特別区厚生事務組合が23区職員対象に区政会館等を利用しPCR検査を実施することを提案しますが、見解をお伺いいたします。

 

第2問 今後の保健所体制と感染拡大に備えた対応について

 年末年始の感染拡大から、新規陽性者数は減少傾向にあるものの重症者数は依然として高い値で推移し予断を許さない状況が続き、コロナ対応病床の逼迫で入院先の調整が難航するなど保健所には更に大きな負担がかかっています。 

 また、症状改善後の転院先が見つかりにくい点も病床逼迫の要因であり、状況の改善には行政の調整が必要との意見があります。

 今後の保健所の体制整備への考えと更なる感染拡大の対応について、所見をお伺いいたします。

 

第3問 ワクチン接種に医療ボランティアの活用を

 コロナ感染抑制に成功した台湾と初期対応に成功した韓国の報告書で共通しているのは「医療ボランティアが有用」という点が今後の体制構築に参考になると考えます。

 本区は目黒シティランはじめボランティア人材が多くネットワークがあり、ワクチン接種には多くの人材が必要なことから医療に関係しない業務にボランティアを活用してはいかがかでしょうか、所見をお伺いいたします。

 

第4問 人材を最大限に活かす経営について

 私が議員1期目の2002年時には、目黒区職員数は2600人を超え、人口一人当り職員数が23区の中で高いことから削減を進め、15年ほどかけて現在の2000人程度の職員数になりました。

 リーマンショック後、目黒区は財政危機を契機に行革が進み、一方で多様化複雑化する区民ニーズへの対応が課題になり、限られた職員数で業務を進めるには、人材育成が行革の要であると私は発言して参りました。

 改定予定の「人材育成・活用基本方針」に、人材を最大限に活かす経営をどう反映してゆくか、また在宅勤務の課題をお伺いいたします。

 

第5問 豊かな人間性をはぐくむ文化の香り高いまちについて

 目黒区は東京23区の中で数少ない区立美術館を有し、世代を超えて芸術文化に触れるパーシモンホールは目黒区の象徴であり、中目黒に東京音楽大学が開校し目黒区の芸術文化度がさらに高まりました。

しかしながら、改定する「目黒区基本構想」に芸術文化の視点が欠け、令和3年度の区長所信表明にも芸術文化、文化の香り高いまち目黒が欠落している点を指摘いたします。

 昨年3月にドイツの文化大臣が「アーティストは今、生きるために必要不可欠な存在だ」と述べ、5月にはメルケル首相が「連邦政府は芸術支援を優先順位リストの一番上に置いている」とし、コロナ禍で文化を重視する姿勢に世界から注目を集めることとなりました。

 社会全体のつながりが希薄になったコロナ禍の中で、自殺者、特に女性の自殺率は37%の上昇、20歳未満の子供の自殺率は49%の増加、引きこもりも増え、孤独・孤立の問題は一層深刻化が増し「孤独・孤立問題担当」を一億総活躍担当大臣が担うこととなりました。

 心の維持装置とも言える芸術文化を長期化が予想されるコロナ禍で、またポストコロナ時代を見据え「豊かな人間性をはぐくむ文化の香り高いまち目黒」をどう展開してゆか、お伺いいたします。

 

第6問 商店街支援と臨機応変な対応について

 昨年の「めぐろ事業者応援プロジェクト」は民間の発想が発揮され素早い対応に事業者からも使用者からも評価が高く、私も応援させて頂きました。

 また「めぐろ地元のお店応援券」は当初周知不足でしたが、使う住民も商店街も好評でした。

 コロナは収束の兆しが見えず長期戦の可能性があります。令和3年度で計上された予算がコロナの影響で執行されない可能性がある場合、代替案をあらかじめ準備し臨機応変な対応をすべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 

第7問 コロナ禍での感染防止と学びの両立について

 昨年3月の全国一斉休校以来、コロナ禍での学校教育に不安を抱く保護者、児童生徒、そして社会全体で、教育に対する影響を憂いている状況です。

 私も区民として、学校行事を垣間見ることが出来ないコロナ禍で、児童生徒の状況が大変気にかかっております。

 児童生徒は日々制約された学校生活の中で懸命に頑張り、教職員も出来ることを考え、教育活動の充実に邁進していると存じます。

 コロナ感染拡大防止と学びの両立という大課題に取り組む学校運営に、例年実施する四者による学校評価アンケートは、コロナという異例の状況下で保護者、児童・生徒、地域の方、教職員のそれぞれの立場からの問題点や改善点は有用と考えますが、課題についてお伺いいたします。