悪魔の花嫁 (デイモスの花嫁) あしべゆうほ | [ridiaの書評]こんな本を読んだ。[読書感想文]

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クリスタルドラゴンと悪魔の花嫁、どっちの記事を書くか迷いつつデイモスに。

デイモス最初期。
ゲーテのファウストに出てくるメフィストフェレスのような小悪魔っぽさがある。
小物っぽくて憎めない。美奈子ゲットに必死。

デイモス中期。
色気もあり貫禄も繊細さも兼ね備えた絶頂期。
大人っぽい。美奈子より他の人間の転落を傍観。

デイモス後期。
悪魔の花嫁最終章で復活したデイモス。濃霧のむこうにいるように儚げ。
妹ヴィーナスも美奈子もものすごく影が薄い。


未完の大作のひとつである。
物語じたいは短編オムニバスなので完結しなくてもそれほど苦痛ではない。

短編のクオリティが高いのがこの作品の魅力であって、本筋はそれほど重要ではないのだ。

デイモスの当初の目的(美奈子を誘惑してヴィーナスといちゃラブ)がどうなるのか、美奈子とヴィーナスどっちを選ぶのか、が気になるといえば気になるが、今更どっちでもいい。

『愛の重荷』で松明でじゅーってやってるのでもう満足。
デイモスは選べない男、それでいいです。

そんなわけで最終章も途中で放棄している。
本当に完結したら一気読みするかも。







はるか昔、妹のヴィーナスを愛したがためにゼウスにより天界から追放され悪魔になったデイモス。ヴィーナスもまた生きながら朽ちていくという罰を受けた。妹を救うためには現代でヴィーナスの生まれ変わりである美奈子の体を手に入れ、その体にヴィーナスの魂を入れることが必要だった。ヴィーナスを救うために美奈子を誘惑するデイモスだが、次第に美奈子に惹かれていく。