妖鬼妃伝 美内すずえ | [ridiaの書評]こんな本を読んだ。[読書感想文]

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地下鉄と雛人形が怖くなる。

忘れ物を取りに行った友達が行方不明になるところから恐怖に巻き込まれていく。
デパートや地下鉄という普通の場所で、普通そうな大人が普通っぽくしているのが怖い。
人形が生きていたり、生きている人間が人形になったりって不気味。

いつも乗っている電車がありえない駅で停まるというのは、異界へ行く方法としてはポピュラーで夢が広がる、好きな装置。

わたしは妖鬼妃が憎めなかったので、あのままひっそりやっていけたら良かったのにって思ってた。

表題作の他「白い影法師」「みどりの炎」収録






ほんの偶然から降り立った地下鉄角宮駅。その駅に出入り口をもつ帝国堂デパートへ忘れものをとりにいったまま戻らず、怪死体となって発見された親友。秋本つばさは謎を解明しようと閉店後のデパートに潜入する。そこで彼女が見たものは──!? 霊能力者の九曜久秀の協力も得て、おそるべき謎の正体がしだいに明らかになるが……。千年もの長い時を生き続ける“妖鬼妃”とは!?