大好きな作家、桐野 夏生。
大好きな設定、無人島サバイバル。
これでつまんなかったらおかしい。
しかし・・・
これは予想通りじゃなかった。
予想を超えて、傑作。
眠るときについ東京島
のことを考えてしまうくらい。
のことを考えてしまうくらい。
読了したのは3日前なのに、気が付いたら考えちゃってる。
娯楽作品として最高に面白い(エロもグロもグルメ?もある)んだけど、もうひとつはみ出してる。
そのちょこっとはみ出てるぞわざわくるかんじが文学。
ここからはネタバレあります。
↓
↓
清子が太った中年女なのがいい。
46歳でスタイルも容貌も並みの女が、島唯一の女ってだけで男たちから熱烈にちやほやされる。
20代を中心とした若い男とやりまくり。貢がれまくり(バナナとかネズミ!とかだけど)。
これはひとつの夢だよね。
ある意味、おばさんの夢。
(映画化されるときの主演が木村多江っていうのが・・細すぎるし美人すぎるよなあ。セックスしまくりシーンはどうするんだろ?)
ま、官能小説ならハーレムでハッピー・・・・なんだろうけど、そこは桐野夏生、相手の男はほとんどブサイクだし体格の悪いけむくじゃらだったり馬鹿だったり言葉が通じなかったりする。そのうえ一方的だの下手だの。それほどハッピーじゃない。官能小説にしては官能が足りなさすぎ。
しかも、妊娠しちゃうし。
46歳だもん、まさかしないと思うよね。
清子もするはずないと思ってたし、読んでるわたしもまさか・・・と思った。
それがあの結末につながるわけだもんね。
桐野夏生は天才なんじゃないかと思うよ。