(ちょうど2年前、サンクトペテルブルク、マリインスキー劇場で)
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(ちょうど2年前、サンクトペテルブルク、マリインスキー劇場で)
スミルノワ回(→7日ソワレ)に続いて、ザハロワ回です。
6/8(木)ソワレ スヴェトラーナ・ザハーロワ/ロヂキン
まさにミューズ。
色々と別格!
ザハロワさまの白鳥として完璧。
もうすでにグリゴローヴィチ版ですらなくてザハロワ版。
もう動き一つ一つからいちいち聞こえるんです
これが!
わたしの!!
オデット!!!
世界のプリマの生き様!
バレエ道おおおお!!!!!
って雄たけびが(笑)
大好きです。
バレエダンサーの中で観てて一番楽しいです。
オデットもオディールも関係なく、自分のバレエ人生を観客に全身全霊かけてぶつけてくる稀有なダンサー。
表現とか解釈とか捨ててでも、何がなんでもフィジカルなフローレスを死守する潔さ。
最高。
なのにグランアダジオの美しいこと。
こんなに静かなザハロワさま、初めてです。
毎回どこかしら進化し続けるのが凄い。
でもオディールではまたいつものザハロワさまに戻ってしまうところに、古典美すら感じます。
ロヂキン、とても良かったです。
ロパートキナのパートナーのコルスンツェフもですけど、偉大なプリマの相手には、踊れるけどあえて控えめ、くらいがちょうどいいですね。
全開来日時は抜擢されて間もなく、白鳥では最後まで体力が持たずに後半ヘロヘロでしたけど、今回は別人のようにたくましくなっていました。
今公演、LV放映されてBlu-ray化されたものよりずっと良かった。
会場総立ちでいつまでも止まないスタオベも含めて、完全にザハロワ劇場。
今回の来日でクリサノワのジゼルと並んで一番素敵でした。
次にザハロワさまが観られるのは9月のトランスシベリア。
ボリショイ・バレエ、ジゼル3公演に続いて白鳥の湖も3キャスト全て(4回予定してましたが、シプーリナが降板したので)観ました。
まずは、6/7(水)ソワレ オルガ・スミルノワ/セミョーン・チュージン
ブノワ賞ウィナー、伊達じゃないです。
とても緻密に計算された動き。
第1幕2場2回目の登場時最後のポーズ、あれほどゆっくりと美しく回るオデットを観たのは初めてかも。
以前は舞踏的にザハロワさまの模倣(というよりセメニャカ先生の方向性なんでしょうか)のような印象でしたが、むしろロパートキナに近い?
これ以上ないほど綺麗に動くのだけれど、冷たくてPDDも一人で踊っているような隔絶感。
インタビューでオデットの絶望について語ってらしたので、その狙いなのでしょうけど、ちょっと愛も葛藤もなさすぎて絶望が見えてこないです、個人的には。
オディールはとても生き生きとしてました。
グランフェッテがわりと回数不足でしたけど、無理してブレるよりはるかに綺麗。
チュージンは期待以上に素晴らしかったです。
ただひたすらプロの仕事に徹している感じで、カテコでのプリマに対する態度も雑なのが微妙。
そういうところ大事だと思います。
グリゴロ版は花嫁候補が各国の踊りにソロを入れて踊ることも含めて、ボリショイならではのパワフルさだし、コール・ド・バレエの美しさは世界一。
白鳥たちはもちろん、第一幕のジークと男性陣12人の菱形群舞の見事さときたら!
そしていつもながら見事にボリショイ的な爆音オケ(笑)
世界最高峰の双璧、マリインスキーの典雅な音色とは真逆なのが本当に面白いです。
それでもジゼル3公演で毎回あったスタンディングオベーションが起きなかったのは、やはり主演二人の間の空気に、グリゴローヴィチの反則エンディングを飲み込めるだけのものがなかったということかもしれません。
ザハロワさまとステパノワ回に続きます(たぶん)
ボリショイ・バレエ
白鳥の湖:グリゴローヴィチ版(全2幕)
2017年6月7日18:30開演
東京文化会館大ホール(1階16列)