だめんず好きの友だちがいて、
いつも似たような男に入れあげて、
いつも同じような愚痴を聞かされている。
最近音沙汰がないなー、と思っていると、
たいてい「ちょっとっ！今夜あいてる？」と、
怒り口調でtelがあり、
溺れるほど飲み明かす、という流れになるのだが、
最近、彼女から、
目も覚めるような屁理屈を聞いたので、ご披露。
いわく、だめんずを見分ける見分け方。
***
だめんずには2種類いるのだそうで、
幸せを運ぶだめんずと、ほんとにだめなだめんず。
どっちだって同じだろうと思うのだが、
さすがというか、だめんず歴ン年だけあって、
ここはきっちり分けときたい、とのことｗ
幸せを運ぶだめんずは、経済力がないだけのだめんず。
言い換えれば、他はいいとこだらけ。
のんきでぶらぶらしている居候。
たまにギャンブルやキャバ嬢にオイタはするが、
根本的には甘ったれで、いつもにこにこ、
ぼーっと帰りを待っていてくれたりする、
年下でイケメンで料理上手ならなおよし（←嫁さんか？）、
着るものも食べるものも、あてがうヨロコビ。
確かに、働く女が無職の男を飼っていても、
それで母性と依存がかみ合えば、
はたからいちゃもんをつけるいわれもなく…
…若干の違和感がありながらも、先を続ける。
で、絶対関わっちゃだめなだめんず。
といっても、DVではないし、結婚詐欺とか、
反社会的行為とか触法行為があるとかではない。
（それは別な意味でだめんずとは言わない）
彼女が最近入れあげて、
結果、カウンセリングにまで通う羽目になった、
いわくつき、筋金入りのだめんずは、
仕事もそこそこまともにこなし、
友だちもたくさんいて、彼女自身も、
なんでこんなのが独身で余ってたの？
これ掘り出し物？ もしかして私、人生一発逆転？
と、有頂天になったほどの、良駒である。
ところが。
これがものっすごい、冷たい男だったのである。
どう冷たいかというと、
もうどうもこうもないくらい、冷たい。
ノルウェーのロングイヤービエンもびっくりの、
零下150℃くらいの厳寒、極寒である。
約束ドタキャンすっぽかしは当たり前、
大小とりまぜて、平気でウソをつく、
休日、自分の部屋に呼んでおいて、突然、
FXのユーロのチェックをしたいからすぐ帰れという、
映画館で、肩が触れて嫌だ、別々の席で見ようと言い出す、
皮肉と厭味で会話をぶった切る、
…
こんなのをだめんずと軽くくくるのもどうかと思うが、
ことの軽重は違えど、こういうのいるよね…
本人の生育歴に深く関係があるのだろうが、
一言でいえば、
フラストレーション耐性が極端に弱い男、である。
自分の欲求不満の状態に、極度に耐えられない。
そのためなら平気でウソもつくし、
相手がどう感じようが、傷つこうが、
まったくおかまいなし。というか、そもそも気づかない。
仕事では、多少いやなことも我慢するのだろうが、
プライベートでは、その必要性をいっさい感じていない。
なぜなら、我慢しても見合う対価がないから。
（優しさとか思いやりとかは、対価にならないのだ！）
これでもう30歳とか超えてれば、
今さら矯正や変化は期待できないだろう。
だって、彼はそれで、「満足」しているわけだし。
一方、こういう冷たい男に泣かされる女は、
このヒトの冷たさはきっと隠れみので、
何か奥があるに違いない、
本心はさびしいハートがぬくもりを渇望しているのだわ、
私の力でほんとの愛を教えてあげられれば、という、
トンデモな思い込みと使命感と、驕りがあることが多い。
そこに自分の存在価値を見出しているので、
相手が冷たかったり、かたくなだったりすればするほど、
標的発見。ロックオン。燃えちゃうのである。
冷酷男の方も、
こういう女は、都合のいいように操作できるし、
何よりいつでも八つ当たりできるから、大好き。ウエルカム。
利害関係が一致した、ある意味、
とてもわかりやすいカップルなのだ。
そんで、その冷酷だめんずの見分け方。
彼女渾身の直伝なので、心して聞くように（←誰がだ）。
その方法とは、デート時でもなんでも、
“不機嫌（または沈んだ様子）を装い、黙ってみる”
これだけ。で、彼の反応が、
「俺、何かした？」か、「何かあった？」か。
さあ、どちらがだめなだめんずでしょうか。
（ちなみに、「一緒になって不機嫌になる」は、
マゴウことなく間違いなく、だめなだめんずｗｗ）
正解は、
「俺、なにかした？」が、だめなだめんず。
どうしてかというと、
自分が原因で不機嫌になられたらめんどくせー、
という発想から出る質問だから。
確かに、この質問をされたら、
「何もしてないよ（大丈夫だよ）」という回答が一般的で、
その後の会話は「あっそ、よかった」で終了。
よく考えたら、何がいいんだよって話だ。
そして、「君になにかあったのか知りたい」という男は、
だめんずどころか、もう、生涯最高の当選くじである。
ご誠実でご立派で、心からご尊敬申し上げ、
ご信頼申し上げられるお方なので、逃しちゃならねー。
ぼろぼろに消耗した彼女の凄みも手伝って、
やたらと信憑性がある見分け方である。
しかも怖いことに、「俺、何かしたかな？」って、
ちょっと優しさもまじってるように感じるので、
この種のだめんずにとっては、一石なん鳥にもなるんだよね。
私は怖くてこんなこと、
好きなひとには、試せそうにないけど。
というか、だめんずは好きにならないからｗｗ
たぶん、えーと、たぶんね。
※試してみた、あるいは、試そうとしている方、
これはまったく学術的な根拠も事例もデータもないので、
もし、最愛の彼氏が、思うような反応でなくても、
前後の会話や年月の積み重ねを勘案してください。
決して、早まらないでください。お願いしますね。