茶教室エルミタージュ 紅茶マナー研究家・藤枝理子のサロンマダ
3段重ねアフタヌーンティースタンドはなぜあの形なの?
という疑問にお答えします。
私たちが<アフタヌーンティーのシンボル>と思っている
シルバーの3段スタンドは
アフタヌーンティーが発祥した19世紀の初期の頃には
使われていなかったものです。
あのスタンドが登場するのは20世紀に入ってから。
ホテルやティールームでアフタヌーンティーが行われるようになり
サービスを簡素化するために登場したものです。
ルーツを辿ると
もともとはダムウェイターという大型の家具から発祥したものです。
その名も 「 ものを言わない使用人 」
DumbWaiter
Dumbダム=ものを言わない、Waiterウェイター=給仕人
使用人を使わないアフタヌーンティーにおいて
食器や銀器、そして有り余るほどのお菓子を並べるのに
重宝されていた家具です。
これを小型にして卓上型にして
持ちやすいように上部に曲線のハンドルをつけたもの
それが
シルバーの3段スタンドというわけです。
ちなみに正式には
3 段のものは「スリーティアスタンド」
2 段のものは「ツーティアスタンド」とよびます。
ティーフーズの並べかたにも約束事があるんですよ~~。
特に、1920 ~ 30 年代にかけて
様々な種類のスタンドが作られるようになり、
トップにスコーンウォーマーが付属されているもの、
折りたたみ式のもの、ガラス製のものなど、
アンティークアイテムとしても
今もなお人気があります。
最近は、気軽に使うことができる
ペーパー製の組み立てタイプのスタンドも人気です。
おもてなしのスタイルにあわせて、
上手に取り入れてみてはいかがでしょうか?
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アフタヌーンティー研究家 藤枝理子 著書抜粋