紅茶教室エルミタージュ * 藤枝理子のサロンマダム日記

  
          
STORY  13
 

イギリスににいる間、ひとつでも多くのことを吸収しよう…
そう意気込むあまり、外へ外へと意識が向いていました。
ティータイムを楽しむ余裕はなく知識だけをギュウギュウに詰め込み
クタクタに疲れて帰ってくる日々が続きました。

ある日、そんな私にステイ先のマダムがこう言ったのです。
「 リコ、毎日沢山のティールームをまわっているけれど、
  最高にリラックスできて、心地よいベスト・ティープレイスがあるのよ。 知ってる?」


えっ、そんな隠れ家がまだあったなんて…
あのホテル? それとも、郊外のマナーハウス? 明日にでも行かなきゃ。
華やかな場所ばかりを思い浮かべてる私に笑顔でひとこと

「 それはね…、あなたのお家よ。」

その言葉にハッと気がつきました。
疲れて帰ってくると、マダムはいつも何も言わずに温かい紅茶を淹れてくれ、
テーブルを囲みながら他愛のないお喋りをしました。
そんな一杯こそ、どんなに優雅なアフタヌーンティーでも味わうことのできない、
愛おしい至福のティータイムだったのです。
張り詰めていた何かが、ぷつんっと途切れた瞬間でした。

<A NICE CUP OF TEA> 

イギリスの風景を思い出す時、どのシーンにも必ず紅茶があります。
朝起きて一杯、家事の合間に一杯。
決してゴージャスなティータイムではなく、素朴であたたかみを感じるお茶時間です。

それは日本の家庭の中で、「お茶でも淹れましょうか…」 と急須を傾けるあの風景と一緒。
イギリスのティータイムと日本のお茶の時間、根底に流れているものはどちらも
<暮らしの中に息づく、やすらぎの時間>なのです。

それがわかったとき、
初めて心から紅茶を楽しめるようになったような気がします。

~日本に帰って私らしいティータイムを作ってみよう~ 
紅茶を通して私がお伝えしたいこと、これがはっきりと見えた瞬間でした。 


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