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紅茶教室エルミタージュ * 藤枝理子のサロンマダム日記
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STORY 9
はじめは、ロンドンのアフタヌーンティー巡りをしました。
ただ単に食べることが目的ではなく、紅茶の種類やメーカー、淹れかた、
スコーンの形状や味、クリームはクロテッドかダムルクリームか、ジャムは自家製か、
などチェック項目を作って採点していくのです。
美味しかったホテルのスコーンは、再現レシピにもトライ
そのうちゼミ形式のような勉強会に発展していきました。
例えば、~アリスのティーパーティーを再現してみよう~ とテーマを決め、
ルイス・キャロルの原本を探したり、
~19世紀に流行ったアフタヌーンティーの際に着ていたティーガウンについて~
というテーマを決め、図書館や博物館に出向き文献や展示品を調べ、
更に学芸員のかたにレクチャーをしていただくという具合です。
また、週末には課外授業と称し、
レンタカーを借りてガイドブック片手に郊外のティールームやマナーハウスを巡ったり、
アンティークフェアへ出向いてみたり、
ストーク・オン・トレントという陶磁器の町や銀器の工房を訪ねて
小旅行へ行くこともありました。
この愛好会のお陰で情報量も格段に増え、
実際に仕事にされている方にアポイントメントをとってインタビューを行う、
王室メンバーとも交流のあるというフィニッシングスクールの先生に
プライベートレッスンを依頼する、公爵に手紙を送るなど、
ひとりでは難しいようなことまで体験することができ、
多くの経験と知識を得ることができました。
ただ、私がどうしても知りたかった 「人によってどうして言うことが違うの?」
という疑問に関しては、驚いたことにイギリスでも
先生によってまったく異なる答が返ってきました。
結論を言うと、そもそもイギリスでの紅茶というものは、
日本の茶道でいうお家元制度と違い、他人から教わったり、
スクールで学んだりすることではなく、
日々のティータイムの中で、親から子へ受け継がれているものなのです。
そして、日本の流派にあたるのが、イギリスの階級制度。
リベラルに見える現代のイギリスも、蓋を開けてみれば、
そこには見事な階級社会がいまだ存在しています。
そして、ティーセレモニー(日本でいう茶事の作法)も
狭いソサイエティの中で、階級ごと、さらには家ごとにマナーや流儀があり、
それぞれがそのしきたりの中でティーカップを片手に午後のひとときを愉しむ…
それが英国流のティータイムだったのです。
総中流といわれる日本人の私たちには、理解することは難しいこの階級意識。
それが分かるまでには、ずいぶんとまわり道をし、時間がかかりました。
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