中国の医療現場で新型コロナウイルス感染症を実際に治療している中国人医師の解説をまとめてみました。

 

中国語の日本語への翻訳を見ての記述なので、そこをご配慮いただければ幸いです。

現場での医療活動のご苦労がよく理解できます。

 

 

 

 

1. この感染症は毒性は強いが人によって症状にばらつきがあり、特殊で奇異である。「乱破ウイルス」と名付けている。

 

2. 治療、予防とも試行錯誤中で、先行きが見えにくい。

 

3. 感染しても無症状の人がいるので、本人は気づかずに出歩いて感染を広げてしまう。しかし咳、熱もない正常の人を全員検査できない。

 

4. しかし、感染力は非常に高く、危害は大きい。

 

5. 潜伏期間は1-24日と幅が非常にばらつきが多く、すぐにその日に症状が出る人もいるが、実際に14日の隔離期間を過ぎて、自宅待機させた人がその10日後に検査で陽性になった人がいる。潜伏期間が24日の人がいることが証明された。

 

6. 新しい感染症なので、検査も新しく開発しているので、PCR陽性率は発症前だと40-50%である。100%の正確性はない。

 

7. 初感染者の20%はCTで肺炎を確認することが出来ない

 

8. ICUに運ばれた人でもCTで5%しか肺炎を確定できないし、肺に炎症を認めない人もいる。

 

9. このウイルスによる症状は一貫性がなく、ケースバイケースの例ばかりである。

 

10. 治療後の完治や退院の判断が非常に難しい。発熱、咳などの症状が3日間認められず、患者さんの自覚症状もなく、検査も2回陰性で退院可の判断となる。しかし、その退院後も14日は自宅待機で、隔離期間を設ける必要が感染拡大を阻止するためにも必要である。

 

 

 

 

ゆいクリニック院長     由井郁子(ゆい・いくこ)

 

 

 

 

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