ニューヨーク大学医学部の研究で、結合組織=間質組織(皮膚の下部、消化管や膀胱、肺、動脈の周辺にある網状の組織)と考えられていた場所は、体液を満たしていて、相互に連結し合う区画が全身にネットワーク化されたものであることが分かり、「間質」という新たな器官として定義すべきであると提唱されました。

 

https://wired.jp/2018/04/04/found-a-new-human-organ/

https://www.researchgate.net/blog/post/interstitium

 

 

 

皮膚は体重の16%体液で満たされた間質は体重のおよそ20%あるそうです。

 

間質組織は強度の高いコラーゲンと柔軟性のあるエラスチンというという2種類のタンパク質による網目構造で支えられており、その間隙を満たしている空洞には間質液=組織液=体液があり、細胞外マトリックス(Extracellular Matrix: ECM)の溶解したものやリンパ液、細胞浸潤液などがあると考えられます。

 

 

これらの発見は生きた組織を観察できるプローブ型共焦点レーザー顕微鏡(pCLE)があって初めて可能になりました。

 

 

 

間質の器官としての役割は

 

1. 呼吸や食事をするという日常的の生活をする際、臓器の膨張や収縮という機能を可能にするように組織を守る“衝撃緩衝材”のような役割を担っています。

 

2. 間質液は、細胞が発するシグナルや有害な分子の存在を伝達する役割を担っている可能性があることが明らかになっています。

 

3. 体液の移動通路としての働きがあります。この体液がリンパ系に流れ込むことで、いわば、免疫機能を支えるリンパの元となっています。

 

 

 

 

以上の発表を読んで私が感じたことは

 

1. 間質の構造は宇宙のボイド(超空洞)の構造と似ています。

超空洞とはシャボン玉の中空のようなもので、銀河団はその膜状に分布しているというもの。宇宙の泡構造と呼ばれています。

人体はやはり小宇宙なのだろうと←単純な私😅

 

 

http://www.jplnet.com/art/universe.htmlより引用

 

https://wired.jp/2018/04/04/found-a-new-human-organ/より引用

 

 

2. 人体で最大の器官「間質」の役割は多岐に亘り、重大な役割がもっとあるに違いないと感じ、その膜構造にアプローチできる手技、エネルギー療法やオステオパシーは今後更に重要な治療法となる可能性があると感じました。

 

 

 

 

 

ゆいクリニック院長   由井 郁子(ゆい・いくこ)

 

 

 

 

 

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