【rice無期限活動休止のお知らせ】

応援してくださるファンの皆様には
突然のご報告となる事、どうかお許しください。

掲題の通り
riceは2018年内のスケジュールをもって
無期限活動休止となります。

これまで事あるごとに心身を騙し騙し、幾度となく軌道修正を図り
なんとか自身を奮い立たせて踏ん張り続けて来ましたが
いよいよもって物理的な限界が来てしまいました。
深い落胆や諦め…心の消耗・積み重ねを経ての
複合的な要因が導いた結論です。

2001年のrice結成に始まり
2004年には任意団体(NPO)ユーロエンタープライズの発足
幾度かの無所属・フリーの期間を経て
2011年には人生を賭けた大きな決断となる
株式会社エアーズロックの設立へと共に歩みを進めて参りました。

この株式会社設立に対する思いは僕にとって未だ人生最大の決断・覚悟であり、
riceはもちろんの事、僕らが歩んできた”R”の道のり全てを守り続けていく上での
言わば”大義”であり、
どんな苦難にも立ち向かう為の勇気を湧きたたせる心の拠り所でもありました。

エアーズロック設立以降は特に
時代に流されない、riceらしい音楽性や信念を守り続けていく為の
環境作り・場所作りに自分の生きる時間のほぼ全てを捧げて尽くして来ました。
いつだって何事も深い部分まで一緒に分かち合えるお互いで在りたくて、
そんな人間に成りたくて
二人三脚でのriceプロジェクト運営・会社経営をずっと夢見て活動して来ましたが
種々の価値観・認識のズレ・考え方のすれ違いを切っ掛けに
2017年度末にはヒロがエアーズロックを退任する運びとなり
結果的に僕は自身で掲げた”大義”の大部分を失ってしまいました。

もちろんこれは
僕が勝手に掲げた”大義”であり、失ったかどうかは僕の勝手な感情的な主観ですから
ヒロに裏切られた訳ではありませんし、責任を問うものでもありません。
淡い期待も深い落胆も悔しさも歯痒さも もどかしさもヘルプサインも全部、
これらはきっと僕からの一方通行、単なる”独り善がり”であり、
全くもってヒロに答えを求めるべきでは無かったのだと今では思います。

明るくて優しくて見た目も良くて、何よりドラムが最高に上手くて格好いい。
音楽を紡ぐ上で大切な要素を十分過ぎるくらい持ち合わせている相棒に恵まれたにも
かかわらず、結成の切っ掛けとなったあの日の
”何でも2人で一緒に頑張っていこう”の意味を
きっと僕が自身の裁量範疇を大きく飛び越えて解釈しちゃってたんだと思います。

ヒロには心的負担も重圧もたくさん掛けてきてしまったんだろうなぁと、
できない事や苦手な事も含め、随分と長らく無理をさせて来てしまったんだと思います。

”お役目”が聴いて呆れるほど、よもや修繕が不可能なほど
riceというプロジェクト自体が憔悴してしまったこの段階に至って
僕はようやく自分の心が途方もなく長い年月のさなか
深く苦しんでいた事・傷付いていた事・ずっと孤独だった事に気付かされました。

ただ好きな音楽を、ただ好きな仲間と紡いで奏でたいだけなのに。
僕はただ、ヒロともう一度”プロジェクト”じゃなくて
”バンド”がやりたかっただけなのに。

来年の自分はいったい誰で、何をすべき人間なのか
何を”大義”に音楽を紡ぎ歌えば良いのか
分からなくなってしまいました。

Raphaelから始まり
人生を音楽に捧げ尽くしてきた歳月はあまりに長く、
これらの全てが無駄や無意味ではなかった事を自身でキチンと理解し、受け入れ、
それを証明する為の術と気力・体力を養い、
大きな傷を療すには少しまとまった時間が必要なようです。

仲間も、命も心も
失うモノが多過ぎました。


とは言え
こうなってしまった今も音楽を愛する気持ちは揺らぎません。
僕から音楽を取ってしまったらもはや何も残らないでしょうし、
今の僕が生きているのも音楽のおかげです。

来年以降、自分がどういった形で音楽と向き合っていくのかは
追々じっくりと考えていく時間を頂戴するとして、
先ずは2018年内の活動に全力を尽くして向き合いたいと思います。

僕は、”歌いたい”、です。

死ぬまでにもう一度で良いから
全力でバンドがやりたいです。

自分がこの音楽の世界で生きる意味や希望、
この先の”大義”は
やはり生きて歌い続けないと分からないんだと思います。

上手くまとめられず終いのまま
随分と長くなってしまいましたが、
ここまでお読みいただきありがとうございました。

こうした経緯の中、近年は理想とする体系に心身が追い付けず
rice自体の活動も それに伴う成績も思うように奮えず仕舞いで
応援してくださるファンの皆様の期待に中々お応えできず
大変申し訳ございません。

riceとしての残り半年の活動期間を
結成史上 最も熱く素晴らしいものにできるよう
今持てる最後の気力を全て捧げて取り組んで参ります。

僕が不甲斐無いばかりに
ファンの皆様を悲しませてしまう結果となってしまい
本当にごめんなさい。


どうか休止する最後の瞬間まで見届けてください。
応援よろしくお願いいたします。

櫻井有紀