本年最後の大遠征撮影行:サパテラ島(前篇) | ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活

本年最後の大遠征撮影行:サパテラ島(前篇)

 いよいよ2008年も押し詰まって参りました。この1年、リカルドおじさんはニカラグアのあちこちに出かけ、このブログに紹介してきましたが、本日12月30日の撮影行を以て、本年は打ち止めと致します。


 本日の大遠征撮影行の目的地はニカラグア湖に浮かぶサパテラ島Isla de Zapatera)です。ニカラグア湖に浮かぶ最大の島がオメテペ島Isla de Ometepe)なら、サパテラ島は2番目に大きな島で、直線距離的にはマナグアやグラナダからはサパテラ島のほうがずっと近いのですが、「大遠征」の名に相応しい大変な行程でした。


 実は白状しますと、リカルドおじさんには自分でも自覚している厭な性格があって、それはちょっと「天邪鬼」(あまのじゃく)なところなのです。みんなが「あそこがいいから、行ってみよう」などと言うと、リカルドおじさんは「あぁ、そう?僕はみんなが行かない別のところがいい」などと思ってしまうのです。素直さがないのですな。

 ニカラグアに住む日本人はありとあらゆるところに行きますが、特にオメテペ島は人気があって、猫も杓子もオメテペ島に行きます。そういう事を聞くにつけ、リカルドおじさんは内心、「僕は別の島がいい」と思ってしまい、密かに狙っていたのがサパテラ島なのです。

 尤も、「僕は行かないよ!」と思っていたオメテペ島には、所用があって行かざるを得なくなり、去る9月に結局行きました けれど。


 サパテラ島はグラナダの南南東約30km のニカラグア湖上に浮かぶ長方形の島で、死火山です。征服以前の先住民文化の石像などが多数発見されているため、専門家によれば先住民(チョロテガ族)の祭祀センターがあったのではないかと推測されています。

ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-地図

 サパテラ島に行くといっても、まず、どう行けばいいのか良く分からない。オメテペ島のように観光地化されていないので、定期船も出ていないのです。地図を見る限りサパテラ島が本土に最も近い地点はグラナダ県ナインダイメの岸辺あたりで、島との間が約5~6km しかないので、この辺りの漁村に行って漁民に頼んで船をチャーターして乗せていってもらうしかないとも考えたれど、行ってくれる漁民が見つかる保証もありません。結局、距離はかなり遠くなるけれど、グラナダのイスレタ観光の遊覧船が出るアセセAsese)の船着き場に行って、サパテラ島に行ってくれる船があるかと尋ねると、簡単に見つかりました。

 ただ、今日は素人目にも分かるくらい湖の波が高いのです。船着き場の人も「今日は波がちょっとブラボ(荒い)」と言ってましたが、晴れているので何とかなるだろうと思い決行することにしたのです。外洋(というか、広い湖上)に出てから少々後悔することになるのですが。


 アセセの船着場から「出航」です。グラナダの街を遠望しながら、次第に広い湖上に出て行きます。普段の遊覧船観光と異なり、今日は最初から救命胴衣を着用して乗船しました。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-アセセの船着場
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-グラナダ遠景
 最初に乗った船には、下の写真のようなサメの顎骨がつるされていました。2ヶ月ほど前に捕獲された淡水鮫の骨だそうで、全長4m もあり船に上げられないので、船の胴体に括りつけて曳航したそうです。ニカラグア湖は淡水鮫がいることで有名ですが、それでも最近は見かけないという話を聞いていたので、2ヶ月前に捕獲されたと聞いて、「やはり、いるんだ」と驚きました。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-淡水鮫の顎骨
 午前中はまだグラナダ近郊のモンバチョ火山も雲を被っています。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-雲を被るモンバチョ火山
 船頭さんは少年でちょっと頼りないなと思ったのですが、湖上に船が停止、どこからともなく別の船と船頭さんが現れました。湖上で船を乗り換えることになったのです。「こんなとこで何やねん。勘弁してぇな」と思ったけれど、どうも燃料節約型の船外機をつけた船にするようなのです。しかし、船頭さんは赤銅色に日焼けしたいかにも海の男(湖の男)という感じの信頼感のある人物に交代しました。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-船頭の交代
 いよいよ広い湖上に出ます。見て下さい。湖といっても、こりゃ海ですよ。高い時には1m 近い高さの波があたり、船が揺れます。これはまずいかなと少々後悔し始めましたが、出てしまったものはしょうがない。「ままよ!なるようになれ」と覚悟を決めました。

 ここでリカルドおじさんの唯一の強みは、生まれてこの方、乗り物酔いとうものを経験したことがないという点です。車にちょっと乗っただけでぐったり酔ってしまう人がよくいますが、何しろリカルドおじさんにはその経験がないので、乗り物酔いとはどういう状態をいうのかが分からないくらい酔わないのです。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-大海のような湖
 遠方にサパテラ島が見えます。小さな船が波に揉まれて約1時間45分かかりました。普通の人は完全に船酔いするでしょう。リカルドおじさんは全く平気。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-サパテラ島遠景
 サパテラ島が次第に近づきます。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-サパテラ島
 サパテラ島に到着する直前に横切るアルマド島です。写真では見にくいですが、小さな点々が上空に見えます。この島は野鳥の宝庫で、大量の鳥が上空を舞っていました。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-アルマド島
 サパテラ島の北東端に位置するソンサポーテSonzapote)という集落の船着き場に近づきます。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-ソンサポーテの船着場
 ソンサポーテの船着場です。いよいよサパテラ島に上陸です。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-ソンサポーテの船着場
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-ソンサポーテの船着場
 島の展望地点から今やってきた方向を振り返ります。モンバチョ火山は雲も晴れ、全景が遠望できました。写真には出ていませんが、グラナダのカテドラルも小さく遠望できました。この方角から見るモンバチョ火山は初めてです。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-サパテラ島から見るモンバチョ火山
 モンバチョ火山の頂上にヒカロの実がなっています。これはおまけ写真。
ラテンなおやじのぐうたらニカラグア生活-モンバチョ火山上のヒカロの実


 後篇に続きます。


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